[過去ログ] 妄想的時代小説part2 (566レス)
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536: 2009/04/03(金)10:50 ID:zORcaXoH(1) AAS
GJ
文章が綺麗だね、上品だし
とても官能的だった
537: 520 2009/04/03(金)12:32 ID:+ENos6MK(1/12) AAS
レスくださったかた、コメントありがとうございます。
フランス革命期〜ナポレオン帝政期がとても好きなので、
ご意見がいただけてとてもうれしいです。

別な人物を題材にした小説がもう一本あるのですが、
連続で投下して良いものか迷い……
もしよろしければ、投下させていただけないでしょうか。
ご意見をお聞かせいただければ幸いです。(誘い受けに見えたら申し訳ない)
538: 2009/04/03(金)12:39 ID:zir+v0i9(1) AAS
読ませて貰えると嬉しい
ぜひお願いします
楽しみに待ってる
539: 2009/04/03(金)13:58 ID:S93uww9b(1) AAS
>もしよろしければ、投下させていただけないでしょうか。
勿論おk
wktk
540: 2009/04/03(金)15:47 ID:0J1/itIQ(1) AAS
引き込まれるものがある
もっと読みたい
連投は気にせず投下してくれw過疎スレだから
541: 520 2009/04/03(金)21:09 ID:+ENos6MK(2/12) AAS
うれしいレスをたくさん、ありがとうございます。
お言葉に甘えて、投下させていただきますね。

今度は、フランス革命期〜エジプト遠征まで活躍した海軍軍人、ブリュイ提督と
その奥様のお話です。

彼は家族関係の資料・家の資料が少ないもので(軍事的資料はあり)、
奥様のお名前は私が勝手に考えましたが、そういうのがお嫌いな方は申し訳ありません。
542: 真珠の囁き1 2009/04/03(金)21:12 ID:+ENos6MK(3/12) AAS
 燭台に照らされた料理は湯気こそたっていないが、まだ作られたばかりだった。ようやく食卓へとたどり着いた
ブリュイ=デゲリエ伯爵は、早々にナプキンを広げ祈り、銀器をとった。
「すまん、遅くなった」
テーブルの向かい、妻が涼しい顔で澄ましている。濃いこげ茶の髪をきちんと結い、纏め上げていた。表に出るわけでなし、
流行も嫌いだといって、おかしくない程度にだけ取り繕われている。ブリュイからすれば十分身奇麗だと思うが、
女性には色々あるらしい。
 ブリュイが彼女を娶ったのは、三十を過ぎてからだった。晩婚だと自分でもわかっているが、友人には結婚しない
とまで宣言している者もあるくらいだし、あまり気にしてもいなかった。無論それが変わり者であることは
知っていたが、躍起になって気に入らない嫁をもらうこともないだろうと考えていたのだ。
少尉に昇進した頃、母が縁談を持ってきた。二十歳すぎの、この時代としては少々『嫁き遅れ』な娘だ。それでも
省38
543: 真珠の囁き2 2009/04/03(金)21:12 ID:+ENos6MK(4/12) AAS
 プロポーズのときの彼女からは、考えられない態度だった。ブリュイは月明かりの階段、踊り場で、彼女の腕を
掴んだ。帰ろうとする彼女を引き止めたときのことだ。柔らかな体を思い切り抱き寄せ、想いを伝えた。熱に
浮かされたような心持で、なんといったかあまり記憶にないが、とにかく彼女が他の男の手に触れるのを嫌だと
感じた。ブリュイの人生の中で、こと男女関係においては初めての強い衝動だった。
その夜はじめて、マルグリットを抱いた。性格からすると遊んでいておかしくもなかったが、彼女の肉体は
清らかなままだった。できるだけ丁寧にブリュイは愛撫を施し、痛みも極力減らそうと力を緩めた。海軍の職務について
彼は誰より優秀であったが、女性の扱いとなると幼い甥に負けるほどの晩熟だった。
何度かそうして抱いているうち、マルグリットの態度が変化した。まずあまりブリュイと目を合わせなくなった。そして
今のように、追い詰めるように言及することが増えた。何か自分が気に入らないことでもしただろうかと思っては
いるものの、原因はやはりわからない。ただ時折、妙に寂しげな目をしてブリュイを見つめるようになった。それに
省41
544: 真珠の囁き3 2009/04/03(金)21:13 ID:+ENos6MK(5/12) AAS
「……腕を見せてください」
僅かな沈黙の中に呼吸が混じり、それが落ち着いた頃に彼女はいった。ブリュイはやはりわけがわからなかったが、
いわれるがまま上着を脱いだ。シャツの袖を捲り上げる。数ヶ月前、ようやく糸の抜けた傷痕があった。海賊相手に
サーベルを振り上げたところで、二方向から切りかかられてしまったのだ。身を翻してかわしたが、
縫う必要のある怪我がふたつできた。それが、これだった。
「一緒に、劇場へいったことがありましたわね」
よくおぼえている。結婚前、女性を何処に誘ってよいものかわからず、華やかそうだからという理由で連れて行った。
ブリュイの記憶ではそれをいたく気に入ったように見えていたが、あれと腕がどう関係するのだろうか。
「あなたはまだ、この傷が癒えていなかった」
たしかにそうだ。普通に服を着られるほどには回復していたが、包帯は巻いていたし傷も痛かった。膿むことは
省43
545: 真珠の囁き4 2009/04/03(金)21:14 ID:+ENos6MK(6/12) AAS
「それとも、あなたの勇猛さは海だけなのかしら」
マルグリットにとっては、ただの冗談だったのだろう。当然ブリュイはそれもわかっている。しかし気づけば、
腕に力をこめていた。髪の毛に指をさしいれ、深々と口付けをおとした。逃れようとする彼女の身をしたたかに
固定したまま、抉るように口付けを繰り返す。息継ぎの必要はなかった。慣れている。長い接吻で軽い酸欠になった
彼女の体から力が抜けた。そのまま寝台へ導き、押し倒す。
「君は、私のものだ」
前あわせの彼女の服に手をかけ、左右に引っ張った。ボタンがはじけとび、シルクの下着が飛び込んでくる。
うっすらとすける彼女の乳房は、ブリュイの掌でも余るほど大きい。
「他の、他の誰にも渡さない」
声が今にも上ずりそうだった。それでも力で抑えつける。彼女の瞳にうつった自分の目は、欲望に満ちていた。
省44
546: 真珠の囁き5 2009/04/03(金)21:16 ID:+ENos6MK(7/12) AAS
 物欲しげなマルグリットの瞳が愛しくて、ブリュイは両手をその頬にやった。体を後退させ、額に額をあわせる。
「マルグリット。私を愛しているか」
瞼を硬く閉じ、ブリュイは尋ねた。こくん、と妻が唾を飲む音がする。再び彼が目を開くと、潤んだ栗色の瞳が見つめていた。
「ええ。世界中の誰よりも」
あたたかな感触があった。彼女の手が、彼がしているのと同じように、頬を支えていた。
「あなたは世界で一番、勇敢な人。世界で一番、逞しい人。世界で一番、愛しい人よ。だから……」
マルグリットの腕がブリュイの首に絡んだ。耳元に唇が寄せられる。
「もっと、好きにしていいのよ」
ようやくブリュイは、自分の彼女に対する『遠慮』に気がついた。昔から女性の扱いは苦手で、紳士としての
振る舞いと誠実さを己に問うことだけで精一杯だった。それは裏を返せば自分のことで手一杯になっていたということだし、
省38
547: 真珠の囁き6 2009/04/03(金)21:16 ID:+ENos6MK(8/12) AAS
「あっ、あ、フランソワ、あっ、ひっ」
ブリュイの股間に、ぼたぼたとぬるい水が落ちてきた。涎だ。涙もまじっているかもしれない。鼻声になっているあたり、
かなりぐずっているのだろう。顔は見えなくとも、わかる。それだけ自分は彼女を見つめてきたのだ。だからこそ
それが、決して悲しみや裏切りを感じているものでないことも悟ることができた。常日頃鈍感と罵られるブリュイにとって
それは、本当に珍しいことだった。
 飢えていた。ブリュイはまだ使い込んでいない花弁を、片手で押し広げた。指を引き抜き、空洞を見据える。
「よく見える」
言葉責めができるほど多弁ではない彼は、とろとろと蜜をこぼす洞穴をじっと見据えることにした。それだけで
マルグリットは身を焼くような恥辱に襲われる。
 しばらくそうして彼女の震えを楽しんでいると、その首がブリュイを振り返った。
省40
548: 真珠の囁き7 2009/04/03(金)21:17 ID:+ENos6MK(9/12) AAS
「股を開くんだ」
マルグリットはまるで生まれたばかりの馬や牛のように脚をふるわせ、彼の声に従った。
「いい子だ」
囁いてやると、マルグリットはうれしそうに目を細めた。切なげに体をゆすり、ブリュイの次の言葉を待っている。
 彼はマルグリットの尻を抱え、自分のものを反り返らせた上から割れ目を重ね合わせた。陰毛が時折すれ、
くすぐったさがやってくる。粘着質な音は彼女の女陰が原因だった。
「あっ、ああ、そこお」
いやいやをするようにブリュイの胸へ頬をすりつけ、彼女は媚びた。無論そのようなつもりはないのかもしれないが、
それがブリュイにとってはかわいくてならなかった。
 マルグリットの陰核が、彼のものをぬらしていく。無尽蔵なのかと思われるほどに分泌される牝の汁は、
省38
549: 真珠の囁き8 2009/04/03(金)21:18 ID:+ENos6MK(10/12) AAS
「ああ、マルグリッ、ト、っく、ぞ」
ブリュイはようやく、己の楔に開放を命じた。一番奥深く、子宮近くまで届くのではないかと思われるほどの場所で、
白濁を吐き出す。歯を軋らせ、瞬間的に全身を駆け巡る快楽に身をゆだねた。
 同時にマルグリットが、長く甘い悲鳴を上げた。両脚を腰に絡め、内部の震えと同じように肉体をわななかせる。
顎をそらし、飲みきれなかった唾液を溢れかえらせた。
しばらくそのまま、二人は崩れて動けなかった。荒い呼吸が合っている。男と女の、情交のにおいだけが残った。
先に力を取り戻したブリュイは、妻から己を引き抜いた。
ぐったりと横たわる彼女の股間はぽっかりと口を開いていたが、ブリュイを失うと放屁のような音をたてた。
恥ずかしそうに、マルグリットが腕で目元を覆う。空気が入ったのだろう。息もつかせぬ勢いで彼は犯していた。
当然といえば当然だ。
省24
550: 520 2009/04/03(金)21:20 ID:+ENos6MK(11/12) AAS
以上で終了です。
愛あるセックスではありますが、「絹の糸」よりはハードめなので、
苦手な方がいらっしゃいましたら申し訳ありませんorz

他にもフランス革命期、ナポレオン帝政期には好きな軍人(夫婦単位)が多いので、
是非またの機会には、投下させていただけたらなと思います。

お読みくださった方、ありがとうございました。
551: 520 2009/04/03(金)21:24 ID:+ENos6MK(12/12) AAS
申し訳ありません、補足です。

絹の糸→エジプト遠征よりちょっとあと
真珠の囁き→フランス革命前

です。
「なんで貴族同士がこんな悠々と暮らしてるんだ」と思われた方、
時代がわかりにくくて申しわけありませんでした。
552: 2009/04/04(土)00:11 ID:bUzU0zBy(1) AAS
GOODJOB!!
……これはエロい
読後に余韻が残る
大変面白かったです
553: 2009/04/04(土)14:24 ID:DPMb0hud(1) AAS
神が降臨しているとは
GJ
554: 2009/04/04(土)17:04 ID:PYsFmNu/(1) AAS
GJ!
読み応えあるな
ご馳走さま
555: 2009/04/05(日)03:31 ID:fDWRByRC(1) AAS
2作ともよかった
貪るように読んでしまったよ
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