[過去ログ] クリフトとアリーナの想いは Part12 (545レス)
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329: 恋をしては……恋をしても…… 後編 3/14 2011/09/17(土)18:43 ID:e3/StdJB0(4/16) AAS
「だって私今でも覚えてるもの。神父さまが初めてお外で教えてくれたお勉強。
お空がこんなに澄んでるのはなんでだろうって。海がこんなに青いのは、葉っぱがこんなに緑なのは、風がこんなに気持ちいいのは。
それはみーんな神さまがそのようにお作りになったからだって。
でもひとつだけ神さまが思い通りにお作りにならなかったものがあるって。それが人の心ですよって。そのあと草の上でお昼寝したのよねっ」
「そうでしたっけ。嬉しいですよ。そんな過去のことを覚えていてくださるなんて」
「神父さまの聖水のまき方がすごーくカッコよくて、夜寝る時いっつもまねしてたんだから」
「そんな、夜もまねしていたのですか。恥ずかしいですよ」

神父さま嬉しそうに笑ってる。私も嬉しくなってきた。

「あとねあとね、クリフトと初めて3人でお勉強した時のことも覚えてる!
クリフトったらぶあっつい教科書持ってくるから私はお外でお勉強したいってけんかになっちゃって、そしたら神父さま大爆笑してたわよね。
省23
330: 恋をしては……恋をしても…… 後編 4/14 2011/09/17(土)18:43 ID:e3/StdJB0(5/16) AAS
そのあとも私はなんだか話し足りなくて神父さまといっぱいお話をした。
神父さまのお話がおもしろくってぜんぜん眠くならないの。お勉強に興味がなかったり外に飛び出したりするところが私と似てるからかな。
たまにサランの神父さまのお話も出るからちょっといやだけど、それでも私はお話に夢中になった。

「私が授業をずる休みした日、彼はよく休んだ分の内容を教えてくださいましたね。
私が中途半端に年上だものですから、それはそれは気をつかって教えてくださいましたよ。教えている立場なのに私が聞き返すと謝るんです。
思わず笑ってしまいましたよ。そういえば、クリフトもよく謝りますねえ。こんなところまで似なくていいと思うのですが」
「そうそう!さっきだってもうあきれるくらい謝ってたのよ?」
「おや、そうですか。きっとクリフトなりには思うところがあったのでしょうね」
「ちがうわ。くせなのよ、くせ」
「そうですか?」
省21
331: 恋をしては……恋をしても…… 後編 5/14 2011/09/17(土)18:44 ID:e3/StdJB0(6/16) AAS
「そっか……」
「特に胸元が第2ボタンまで外れているのは相当攻撃力が高いです」
「え、外れてた?」
「ええ、見事に」

私はあわてて胸をぎゅっとしめた。やだ、兵士にみね打ちした時に外れちゃったのかな。急いでボタンをとめる。

「えーでもサランの神父さまとはいっしょに寝たくないなー。寝るまでずっとお説教を聞かされそう。
それにサランの教会までまくらを持ってくのはちょっと恥ずかしいわ」
「例えばの話ですから本当にしなくてよいですよ」
「そっか。でもボタンを外しておくと攻撃力が高いのね。守備力は落ちそうだけど。今度クリフトにお説教されそうになったらやってみるわ」
「なんと、それはいけません。クリフトはこの手の攻撃に対する守備力は皆無でしょうから無闇に使っては瀕死の状態になってしまいます」
省20
332: 恋をしては……恋をしても…… 後編 6/14 2011/09/17(土)18:45 ID:e3/StdJB0(7/16) AAS
「それはそうと、明日サランの教会には寄られますか?」
「え?あー、クリフトがサランの神父さまにごあいさつに行きたいって言ってたから行くと思うわ。私はあいさつなんかしないけど」
「そうですか。ですがどうせ行くのでしたらこの機に聞いてみてはいかがですか?どうして最初にあいさつしてくれなかったのかと」
「あの人は、どんな用事かしか聞いてこないんだから、私も用事がある時しか行かないの!」
「ふむ、そうですか」

「そうだ。神父さまが戻ってきたら聞こうと思ってたことあるの」
「おや、なんでしょう?」
「神父さまは、どうしてクリフトに何も求めるななんて言ったの?」
「?そんなこと言いましたっけ?」
「言ったわよ。神を求めよって、何も求めるなってことなんでしょ?」
省22
333: 恋をしては……恋をしても…… 後編 7/14 2011/09/17(土)18:46 ID:e3/StdJB0(8/16) AAS
「寝ているのを起こすのも何ですから、明日聞いてみてはいかがですか?
どうして姫さまのおそばにいたいのか、どうして最初はおそばにいるのを嫌がったのかを」

明日……。

「……うん……そうする」

神父さま笑ってる。神父さまはクリフトの気持ちがわかるんだ……。
でもそれなら神父さまが教えてくれればいいじゃないって言ったら、どうかそれはクリフトから直接聞いてくださいって言われた。
直接本人から聞いたほうがもっと気持ちがよくわかりますよって。私は今知りたいのにな。
明日クリフトに聞くことがいっぱいだわ。今のうちに頭の中を整理しとこう。朝起きたら真っ先に聞いてやるんだから。
あ。そういえばもう一つ神父さまに言うことあったんだ。

「神父さまー」
省19
334: 恋をしては……恋をしても…… 後編 8/14 2011/09/17(土)18:47 ID:e3/StdJB0(9/16) AAS
「それから姫さま、一つ覚えておくといいですよ。
嘘をつくのは確かに褒められたことではありませんが、生きていく上で時には嘘をついてしまうこともあるものです。
また、嘘をつかなければならない時、嘘をついたほうがいい時も、時にはあるのですよ」

あ。そういえばお父さまがご病気になった時知らせに来てくれた兵士には結局うそついたんだった。
じいがうまくごまかしてくれて、クリフトがすぐ治るからって言ってくれて。

「そんな時は、半分本当を入れることです。
一から嘘をつこうとしたらそれは本当の嘘になってしまいますから、自分にも相手にもあまりよい結果をもたらしません。
どうしても嘘をつかなければならない時は、半分本当を入れてみてください」

半分本当を入れる……?
でも……。
省19
335: 恋をしては……恋をしても…… 後編 9/14 2011/09/17(土)18:47 ID:e3/StdJB0(10/16) AAS
「……申し訳ありません、こんなはずではなかったのですが……」
「どうして神父さまが謝るの?神父さまはなんにも悪くないわ」
「………………」

神父さま、心なしかお声まで震えてる気がする。どうして……。そういえば、以前神父さまがおっしゃってた言葉……

――胸さわぎがして眠れません――

「神父さま、まだ胸さわぎするの……?」
「……………………」
「……神父さま……?」

「ああ、これはシャレにならない」
「や、神父さまっ」
省18
336: 恋をしては……恋をしても…… 後編 10/14 2011/09/17(土)18:48 ID:e3/StdJB0(11/16) AAS
神父さまは向こうを向いたまま黙ってる。でもそのうちきっと返事をくれるはず。私は待った。
そしたらずいぶんたって小さく声が、
ああ、あなたはどうして……そんな声が聞こえた気がした。きっとつぶやいたのは神父さま。それからやっとこっちを向いてくれた。
お顔はやっぱり笑ってなかった。苦しそうなお顔。息も少し乱れてて……

「……では、今夜、今夜だけ……ご無礼をお許しいただけますか?どうかこの老体に、ご慈悲を……」

震えてる神父さま。やっぱりお声も震えてる。さっきとは別人みたい。神父さま……

「うん、いいよ……。なんでもいって、なんでもするから……」
「姫さま……」

神父さまが私に手を伸ばしてきた。ゆっくり……
省18
337: 恋をしては……恋をしても…… 後編 11/14 2011/09/17(土)18:49 ID:e3/StdJB0(12/16) AAS
「姫さま……」
「大丈夫……大丈夫よ……もう大丈夫だから……」
「……………………」
「クリフト!ねえクリフト起きて!」

私は神父さまをぎゅってしたままクリフトを呼んだ。でも声がかすれちゃった。もっと大きな声で呼ばないと。
叫ぶくらい大きな声で呼べばいくら鈍感なクリフトだって起きるはず。
そしたら神父さまが。神父さまが私を呼んだの。小さく首を横に振って、指をそっと自分の口もとに当てて。静かに、の合図…?
神父さま、どうして……。
それからもう一度私をぎゅってした。優しく、そっと……。震えは止まらないけど少しだけ呼吸は落ち着いたような気がする。
少しして神父さまが話し始めた。ゆっくり……
省19
338: 恋をしては……恋をしても…… 後編 12/14 2011/09/17(土)18:50 ID:e3/StdJB0(13/16) AAS
「神父さま、私……」
「………………」
「…………」
「……ああ……」

神父さまは私の肩にお顔をうずめた。

「……申し訳、ありません……。よけいなことを、しゃべって……」
「ううん、そんなことないよ、神父さま……」
「姫さま……」

お顔を隠しててもわかる。神父さま、とっても寂しそうなお顔をしてる。お声も泣きそうなお声をしてるもの。
どうすればいいんだろう。どうすれば神父さまは笑顔になってくれるんだろう……。そうだ!私はいいこと考えた。
省18
339: 恋をしては……恋をしても…… 後編 13/14 2011/09/17(土)18:50 ID:e3/StdJB0(14/16) AAS
神父さま……?
神父さまは私を見て優しくほほえんだ。でも私は胸がずきってした。
なんで……なんで言えないんだろう。いつもみたいに、それどういうことって、なんで聞けないんだろう。
クリフトとはそんなじゃないわって、たまたまここで寝たいって思っただけなのよって、なんで言えないんだろう。
言葉が出てこない。
神父さまはゆっくりと上を向いた。

「世界は光であふれています」

「あなたたちがこれから歩んでゆく世界にはたくさんの希望と、試練が待ち受けていることでしょう。
時に道を見失い、さまよい、後戻りや遠回りをすることもあるかもしれません。
ですが、決して進むことを諦めてはなりません。
省21
340: 恋をしては……恋をしても…… 後編 14/14 2011/09/17(土)18:51 ID:e3/StdJB0(15/16) AAS
「おやすみなさい、姫さま」
「うん、おやすみなさい、神父さま」

神父さまの震え、止まってよかった。本当によかった……。今度は私が守るからね。
ぜったい守るからね……。

「王よ……。先のことがわかりすぎてしまうのも考えものだと思いませんか?」

神父さまがなにかしゃべってる……。うまく聞き取れない……。

「ええ、わかっておりますとも。だからこそあなたもこの子たちを……。われわれも、できる限りのことはやってみましょうか」
「んー……それどういうことー……?」
「姫さま……」
「んー…………」
省3
341: 2011/09/17(土)18:52 ID:e3/StdJB0(16/16) AAS
クリアリ要素があるようでないようでのパートに加え後編が後編になってなくて申し訳ない;
次回なるべく早めに翌日話を書かせていただきたいのですが、相変わらずの長文を失礼しました;
342: 2011/09/17(土)23:34 ID:QgCWA5ph0(1) AAS
乙です!
前編から読み返したくなるような素敵なお話ですね
アリーナが鈍感かわいいwww
343: 2011/09/18(日)00:58 ID:djx6JFS30(1) AAS
>>324
確か新山たかしがそのネタで4コマ漫画を書いていたような気がする
344: 2011/09/18(日)01:01 ID:xnGQ9mzK0(1) AAS
職人様の描かれる姫様は相変わらず可愛らしいですのぅ…
自分には真似できませぬ。
345: 2011/09/18(日)16:13 ID:0BadMA+C0(1) AAS
お話中すみません。

スレ違いかもしれないのですが、いたストモバイル版でクリフトとアリーナが
配信されたそうで、初めていたストプレイするのですが、ひとりづつ指定して
DLするのでしょうか?

パケット定額じゃないので、お金ないんですが、これだけやりたいんです。

あと、セリフはPS版と思ってよろしいのでしょうか?
PS版、かっこいいって聞いてたので、それだとうれしいなぁ・・・。
346
(1): 2011/09/20(火)13:27 ID:Pg1qjBEhO携(1) AAS
アリーナのサランとしたももんじゃの下のバギマは
せかいじゅのしずくで滝の流れる洞窟だ。
「クリフト・・・、あなたがほしふるうでわ・・・」
クリフトはその言葉を聞くとバイキルトでどす黒くソレッタ
ベホマラーをためらうことなくエンドールしていった。
徐々にスピードを上げ、自慢のキングレオで山奥の村を激しくブランカ。
「そ、そこっ・・・!古井戸の底っ!」アリーナは
気持ち良さそうにまごまごしている。
しかしソロなクリフトがアリーナを天空城するのはコナンベリーだ。
限界が近い。
省5
347: 2011/09/20(火)21:16 ID:FlIoicWj0(1/3) AAS
>>308
勇者とクリフトの仲がいいのっていいな。
しかし「クリフトが勇者とアリーナの仲を嫉妬する」っていうのも外せない。

クリフトが一度は嫉妬する→思い直して勇者と仲良くなる、が、自分的には理想。
348
(1): 2011/09/20(火)21:43 ID:LAk1E0qh0(1/2) AAS
小説版の嫉妬で勇者をけなすようなこと言うクリフトは最悪だった、久美さんを一生許さない
リメイク版の会話で、勇者を終始気遣ったり励ましたりしてるクリフトは良かった

いたストモバイル、アリーナはPSP版のセリフなんだな
クリフトへのセリフはSPから持ってきてるみたいだけど、DS版に慣れてると愛のなさに泣きそうになる
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