[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む29 [無断転載禁止]©2ch.net (548レス)
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108: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2017/01/28(土)09:34 ID:cIMCvfu9(6/30) AAS
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超準解析2:
(抜粋)
簡単に言ってしまえば、これがε−δ論法であり、最も本質的な点である。最も本質的な点とは、この議論には微小量が出て来ないということである。もちろん、εは微小量なのだが、建前上は"任意の数"ということになっている。任意だから、いくらでも小さくてよい。すると、収束円はいくらでも小さくなり、ついに一つの実数まで縮んでしまう。

  こうして厳密な極限の方法を我々は得た。そして関数の極限が定義され、導関数の極限が定義され、リーマン和の極限も定義される。これら全ての概念にコーシー列が密接に関わっている。コーシーは、極限というあいまいな実体を点列の運動という概念によって 一挙に捉え、ヴィジュアル化したのであった。

〜なにか問題が?〜

  簡単に言えば、ε−δによる微分は厳密性を得た代わりに、微小量の直感性を失った。導関数は定義されてももはやそれはdfとdxの比ではなく、単なる一つの関数を表す記号なのである。dfやdxは単なる記号であり、単独では意味を持たない。
しかし、導関数が微小量の比であるというイメージはとても納得できるし、コーシー流の微分でもこのイメージを避けて通ることは出来ない。頭の中のイメージと紙の上の証明とでは、全く違うことをやっているのである。

  私は、数学は視覚的に明らかである方がよいと思う。それは、上に挙げた参考文献を書かれた小平邦彦先生もおっしゃっていることである。 数学とは、心の中で起こる数学的現象を解析する学問なのだ。それでは、感覚的に優れた微小量という存在を厳密に扱うにはどうすれば良いだろうか?

  私の答えは、超準解析を学ぶことである。
(引用終り)
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