アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.14 (1000レス)
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672: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:47 ID:263ZQ54w0(69/225) AAS
緩めていたスロットルを再びフルにし、機首の大馬力エンジンを力いっぱい唸らせる。
「ケビン!攻撃隊に敵機だ!」
「な……了解!!」
増速した2機のF8Fは、スカイレイダーの後方から食い下がる4機の飛空艇に向かっていく。
同時に、無線機で攻撃隊指揮官機に敵機接近を知らせる。
ケンショウ、ケビンペアが敵機に迫るよりも、敵機がスカイレイダーに攻撃を開始する方が早かった。
「あ……畜生!」
スカイレイダーの編隊が攻撃を受け、編隊の一部が崩れる。
光弾の集中射を受けてしまったのか、スカイレイダーの1機は胴体から黒煙を吐きつつ、機首を下にして落ち始めていた。
別の1機も同様に煙を吐きながら、急速に高度を落としていく。
省14
673: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:48 ID:263ZQ54w0(70/225) AAS
ケンショウは散開したドシュダムの内、旋回上昇に入ったドシュダムを追跡した。
「下降した奴は自分が追います!」
「周囲に気を付けろよ!」
ケビンと別れたケンショウは、自分も戒めるように、相棒に注意を促した。
上昇に移ったドシュダムは、ケンショウのベアキャットが追跡してくるのに気付くや、すぐに反転、下降を行い始める。
「逃がさんぞ……!」
ケンショウも後を追い、愛機をドシュダムの後尾に付ける。
旧世界のソ連製戦闘機、I-16戦闘機に似た、全体的にこじんまりとしている敵飛空艇は、思いの外巧みな動きで最新鋭戦闘機で
あるF8Fの追尾を振り切ろうとする。
その動きはキレがあり、ケンショウも動きに翻弄されてなかなか射点に付けない。
省14
674: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:49 ID:263ZQ54w0(71/225) AAS
「なっ!?」
敵機の予想外の動きに、ケンショウは驚いたが……不思議にも、極端に驚くほどでもなかった…が、
「まさか……!」
敵機の視界が急速に後方に流れた。
ベアキャットは、ドシュダムをオーバーシュートしてしまったのである。
戦闘機乗りにとって、未だに戦意旺盛な敵に対して、最もやってはいけない行動の1つを、ケンショウは今しがた、敵に目の前でやって
しまったのである。
脳裏に、ドシュダムの光弾に貫かれ、爆散するベアキャットの姿がよぎった。
ケンショウは考えるよりも先に、体を動かした。
『ドシュダムの照準器に、間抜けなベアキャットの姿が綺麗に納められ、光弾の発射ボタンに手がかかる』
省7
675: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:49 ID:263ZQ54w0(72/225) AAS
しかし、この時……攻守は逆転していた。
ドシュダムの射撃は、ベアキャットに居た位置を貫いたが、当の敵機はそこにはいなかった。
ケンショウは激しいGに体を押し付けられながらも、愛機の姿勢を元に戻した。
(今の動きは……!)
彼は、自分が今やった、機体を捻りこませるような機動がなぜ出来たのか理解できなかったが、どういう訳か、ドシュダムの背後は捉えられている。
反撃のチャンスである。
ケンショウは無言で20ミリ機銃を放った。
機銃弾はドシュダムの胴体に突き刺さるかと思ったが、敵もやり手なのだろう。
即座に機体を右に傾け、水平旋回でよけようとする。
だが、ドシュダムが機銃弾を避ける事は叶わなかった。
省13
676: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:50 ID:263ZQ54w0(73/225) AAS
ワイバーンと飛空艇の迎撃を退けた攻撃隊は、敵秘密工場まであと5マイルという距離まで接近していた。
TG38.3攻撃隊指揮官兼エセックス攻撃隊指揮官を務めるアール・ガラハー少佐は、秘密工場の中を見た瞬間、思わず自らの
目を疑ってしまった。
「何だいありゃあ……工場の中に軍艦があるぞ!?」
信じ難い事であったが、それは確かに軍艦であった。
左右横開き式に開いた天井からは、明らかに船と思しき物体が鎮座している。
前部甲板と後部甲板には、立派な連装式の主砲塔が設置されており、艦上構造物も配置されている。
それは紛れもなく、戦艦その物であった。
そして、更に驚くべき事がこの軍艦で行われていた。
「しかも……少しずつだが、浮いている!?」
省13
677: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:51 ID:263ZQ54w0(74/225) AAS
スカイレイダーは飛空艇の襲撃で2機が撃墜されたものの、未だに46機が残っている。
そのうち、エセックス隊、イントレピッド隊の30機、ボクサー隊の16機という具合に二手に分かれて進撃が続く。
秘密工場の周囲に予め配置されていたのか、あちこちから高射砲の物と思しき発砲炎が見えた。
高度4000付近で編隊を組みながら進むスカイレイダーの周囲に砲弾が炸裂する。
数は少なくない。
「敵が盛んに撃ってきたな……む、工場の中の敵艦も撃ってきたぞ」
ガラハーは、工場の中からも発砲炎を確認する。
唐突に、1発の高射砲弾が至近弾となり、機体のあちこちが金属的な音を立てる。
高射砲弾の破片が機体を叩いたようだが、致命傷には至らず、機首の大馬力エンジンは会長に回り続けている。
「小隊毎に散開!工場を四方から包め!」
省16
678: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:51 ID:263ZQ54w0(75/225) AAS
艦長が号令を発するや、左舷側に設置されている高射砲が砲撃を開始した。
高射砲はこの艦に配備されて以来、1発の試射も行っていない。
それに加えて、搭載されている砲弾は高射砲弾が少々で、主砲弾や魔道銃用の魔法石は全く搭載されていない。
ヴェルティンルが使える武器は、この高射砲のみである。
とはいえ、全く応戦できないよりはマシであると、ハヴォンソは心中で呟いた。
ドック護衛にあたる地上部隊も、高射砲弾を盛んに撃ち放っている。
だが、敵機は数機ずつに散開し、建造ドックを押し包むように向かってきた。
高射砲の射撃は尚も盛んに行われる物の、2機を撃墜しただけに留まる。
そして、遂に左舷側から進入しつつあった敵編隊が急降下を始めた。
上空に敵機の放つ異様な轟音が響き渡る。対空部隊は高射砲のみならず、魔道銃も撃ち始めた。
省16
679: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:52 ID:263ZQ54w0(76/225) AAS
「爆弾命中するも、損害軽微!」
「……これが、魔力付加の効果か」
ハヴォンソは小声で呟くが、直後、2番機の放った爆弾が再びヴェルティンルに命中する。
今度も爆弾は2発中1発がドックの外に外れ、1発が前部甲板に叩きつけられたが、これまた派手な爆炎を噴き上げただけで、
艦体になんら損害を与えられなかった。
「ようし!期待通りの効果だ!!」
艦長が勝ち誇ったかのように大声で言った。
ヴェルティンルには、甲板上にワイバーンが使用する防御魔法の亜種を組み込んだ魔法薬を塗り込んでいた。
この特殊な魔法薬は、1週間前に開発されたばかりの試供品であり、魔道院の責任者からは、アメリカ製の航空爆弾(1000ポンド相当)
なら、同一箇所に7、8発は命中しても耐えられると言われていた。
省15
680: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:53 ID:263ZQ54w0(77/225) AAS
「間もなく、ドックより離れます!」
ヴェルティンルの艦体は、あと少しでドックから完全に浮き上がる。
そうなれば、もはや勝ったも同然であった。
「我々は運が良かったようだな」
艦長は半ば、勝ち誇ったように言うが、その一方で、ハヴォンソは隣で爆撃の様子をじっと見据えていた女性士官が、艦長とは正反対の表情……
まるで、艦の命運は悪い方向に極まってしまったとばかりに、苦渋に満ちた表情を浮かべている事に気づいた。
「大尉!」
省13
681: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:54 ID:263ZQ54w0(78/225) AAS
「イントレピッド隊、続けて突入しろ!」
耳元のレシーバーに、ガラハー少佐の声が響くのが聞こえたが、カズヒロは、相当数の爆弾を受けても未だに致命傷を受けていない、
敵艦の防御力に舌を巻いていた。
「なんて固い奴だ……俺達だけで奴を潰せるか……?」
カズヒロは、エセックス隊だけでも潰せなかった敵を、イントレピッド隊で倒せるか自信がなかった。
だが、指揮官機はやる気であり、早速、敵艦の至近に到達したスカイレイダー小隊が急降下を始めた。
敵艦から発せられる対空砲火は微弱なのだが、周囲に配置された対空砲火がかなり激しい。
ひっきりなしに高射砲弾が炸裂し、魔道銃の光弾が目を蓋わんばかりに撃ち放たれている。
だが、こちらも百戦錬磨の精鋭揃いである。
対空砲火の弾幕を突破して、スカイレイダーは次々と投下高度である600付近まで達し爆弾を投下していく。
省14
682: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:54 ID:263ZQ54w0(79/225) AAS
命中箇所からは爆炎と共に甲板の物と思しき板材や鉄片など、多数の破片が吹き上がった。
爆発が収まると、被弾した部分からは黒煙が流れ始め、火災が発生している。
敵艦の装甲が、相次ぐ被弾によって強度限界に達した証拠であった。
「第2小隊、突っ込むぞ!」
耳元のレシーバーにカズヒロの属している小隊指揮官の声が響く。
「いよいよだ!」
カズヒロは気を引き締めつつ、急降下に入る隊長機を視認する。
1番機が急降下を開始してから10秒後に、カズヒロも急降下に入った。
愛機のスロットルを振り絞りつつ、ダイブブレーキを開く。
重い爆弾を抱いたスカイレイダーは、これまでの艦爆同様、機速が上がり過ぎないようにするため、ダイブブレーキが取り付けられている。
省16
683: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:55 ID:263ZQ54w0(80/225) AAS
敵艦は空中で前進し始めていた。
敵はエセックス隊、イントレピッド隊の猛爆を受けながらも、遂に脱出を開始したのだ。
カズヒロは、敵艦の艦橋部分に狙いを定めていたが、敵が前進を始めた所で、狙いがずれてしまった。
だが、高度は既に800メートルを切っている。
重い爆弾を抱いて急降下爆撃を行っているため、降下スピードは1000ポンド爆弾3発を積んだ時よりも早い。
今更、狙いを定め直す余裕は全くなかった。
「ええい……ならば、爆弾が当たる所が致命弾になる事を祈るだけだ!!」
カズヒロは、半ば自棄になりつつも、高度600に降下した所で爆弾を投下した。
狙いは、敵艦の中央部分だ。
中央部分は何発もの爆弾に叩かれているため、そこからいくつもの火災が起こり、吹き上がる黒煙も幾分厚い。
省15
684: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:56 ID:263ZQ54w0(81/225) AAS
(敵の使っている爆弾の威力は……今までに使ったものと同じではないからです)
近くにいた女性士官の言葉が、脳裏に浮かび上がる。
「……ヴェルティンルは新兵器だが……敵も同じように、新兵器を用意していた、と言う事か……!」
ハヴォンソが悔し気に呟いた時、更なる被弾の衝撃が、立て続けにヴェルティンルを襲った。
新たに4発の爆弾を後部付近、並びに後部艦橋付近に浴びたヴェルティンルは、後部付近の火災を更に拡大させられた。
そして、悪夢のような報告が立て続けに舞い込んできた。
「艦長!後部機関部に敵弾命中!機関室内の総員、戦死の模様!」
「艦の高度が下がっています……!まずい、落ちる!!」
省17
685: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:56 ID:263ZQ54w0(82/225) AAS
カズヒロは、高度2000まで上がった所でもう1度、爆撃した秘密工場に目を向ける。
秘密工場では、相次ぐ被弾で地上に叩き落とされ、工場を巻き込みながら横転した敵砲艦が黒煙を噴き上げている。
その奥では、工場の中に隠れた母艦が同様に黒煙を吹いているが、吐き出す黒煙の量は母艦の方が多かった。
「やった……ようだな……」
カズヒロは、途切れ途切れの言葉を吐いた。
彼は、今までにない緊張と興奮で体を震わせていたが、操縦桿だけはしっかりと握りしめ、愛機を操縦し続けている。
「2000ポンド爆弾を積んでいたから、あの固い敵艦を撃破する事が出来たのだろうか……」
TG38.3より発艦したスカイレイダー隊は、全機が通常の1000ポンド爆弾ではなく、新開発の2000ポンド爆弾を搭載していた。
この爆弾は、従来の1000ポンド爆弾と比べて2倍もの重量を持ち、威力も大幅に上がるだけでなく、装甲貫徹力も向上していた。
TG38.3司令官であるドナルド・ダンカン少将は、秘密工場爆撃を命じられた時、迷わず2000ポンド爆弾での攻撃を提案した。
省16
686: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:58 ID:263ZQ54w0(83/225) AAS
このあたりの指示は、第3艦隊司令部からは何も通達されていなかった。
ダンカンの命令で搭載された2000ポンド爆弾は、初陣で未知の空中軍艦2隻を撃破するという戦果を挙げたのである。
後の歴史家はこう語っていた。
「もし、ダンカン提督が1000ポンド爆弾の搭載を命じていたら、あそこで空中軍艦を叩く事はできても、脱出を阻止するには至らなかった
でしょう。ですが、2000ポンド爆弾だから、空中軍艦を撃破できた。それが、歴史の歯車を大きく動かしたのです」
艦体に爆弾が命中した時、ツンとした匂いが艦橋に伝わる。
直後、殊更に強い衝撃が艦橋を揺さぶる。
艦橋のスリットガラスが音たてて砕け散り、内部に入り込んだ無数の破片が乗員を殺傷した。
次に目を開けるときは、唐突に感じた浮遊感と、直後に伝わる大地震のような強い振動……
人が宙に浮き、また床に叩き伏せられる。
省10
687: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:58 ID:263ZQ54w0(84/225) AAS
耳にも、鈍い声のようなものが響くが、籠っていてそれが声なのかも正確に判別できない。
暗い視界の中で、壁に手をついた時は、ぬるりという感触がし、鼻腔にありとあらゆる物の悪臭がこびりつき、何度もむせる。
口からしばしの間、何かを吐き出したようだが、何故だか体が理解しない。
ここは地獄か?
いや、地獄に行く前の果てしない道のりか?
そこに辿り着くまでに要する時間は1時間か、1日か……それとも、10年か?
目の前に現れる白い視界。そして、耳に突き刺さる大きな音。そこでぼやけた意識が途切れる。
省4
688: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:59 ID:263ZQ54w0(85/225) AAS
「司令官!」
唐突にハッキリとした声音が響くと、それに反応したハヴォンソは目を見開いた。
「は……グッ!」
彼は右の脇腹のあたりに激痛を感じ、思わず顔をしかめる。
「動かないでください。肋骨をやられています」
「肋骨を……か……」
省13
689: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)16:00 ID:263ZQ54w0(86/225) AAS
女性士官、へミス・フレギル大尉は、ハヴォンソに名前を教えたが、直後に腹を抑えて蹲ってしまった。
「大尉……フレギル大尉……!」
「こっちだ!急げぇ!もたもたするんじゃない!!」
別の方向から声が聞こえると、2、3人の兵士達が彼らを取り囲んだ。
「提督!遅くなり申し訳ありません!今すぐ診療所にお運びいたします!」
「あ…あぁ……よろしく頼む。彼女も……運んでやってくれ。酷い手傷を追っている」
「勿論お運びいたします……おい!こっちだ!担架をおけ!!」
兵士は手招きすると、ハヴォンソの隣に担架を置かせた。
彼はがその間、ハヴォンソの手の汚れを持っていた布で吹いていくが、途中で血の気を引かせる。
省9
690: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)16:00 ID:263ZQ54w0(87/225) AAS
午前9時20分 ウェルバンル東地区
ウェルバンルでは、第1次攻撃隊の襲撃直前から、ひっきりなしに空襲警報が鳴り響いていた。
市内の住民は、シギアル港が空襲されているらしいとの知らせを受けるや、最初こそは冷静であったものの、第2次攻撃隊が首都から
北西にあるスティンヒントルを攻撃した後は、市内各所で避難を始める市民が続出し始めた。
そんな中、通信妨害魔法を起動したレイリー・グリンゲルは、術式を展開した後、重度の疲労でその場に倒れてしまった。
ハヴィス・クシンクが慌てて室内に入ると、レイリーを別室に連れて介抱した。
レイリーと共に首都へ潜入したサミリャ・クサンドゥス中尉は、床に横たわるレイリーの頭に自らの手をかざしていた。
「さっきと比べて、熱は下がっているようです」
「レイリーさん、相当無茶していたようだな。ここに運んだ時は、体は凄く熱かったぞ。まるで、火を付けられていたようだった……」
クシンクは物憂げな表情でクサンドゥスに言う。
省12
691: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)16:01 ID:263ZQ54w0(88/225) AAS
仲間が生と死の間を彷徨っているのを見ると、自分も何かできたのではないかと思ってしまう。
レイリーは1人で術式展開はできるから、クサンドゥスの助力は大丈夫と言っていたが、あの時、強引にでもいいから術式展開を
手伝った方が良かったのではないか?
あるいは、レイリーの血ではなく、自分の血も加えていたら、水晶の効用も良くなり、レイリーも術式展開をやり易くなったのではないか?
あらゆる考えが頭の中を巡ってしまう。
だが、今となっては遅い事である。
「……待つしかないよ」
省11
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