[過去ログ] 【PSPでも】高木順一朗part3【ティンときた!】 (1001レス)
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525: SS再掲/真・1 2009/06/07(日)21:40 ID:LTbFyX3m0(7/15) AAS
土曜の午後。私はアイドル候補生の天海君と萩原君を連れて、とあるCDショップを訪れていた。
大型ショッピングモール内にあるこの店舗には、地元FM局のオープンスタジオが設けられており、
毎週土曜と日曜には番組収録の様子を見学することができる。
今日は、某有名アイドルが番組にゲストとして呼ばれ、ブースの中でパーソナリティとトークをしていた。
レッスンも大事ではあるが、こうして現役アイドルの姿を見ることで仕事のイメージを掴むことも
有意義かと思い、アイドル候補生の二人を連れてきたわけである。
三十分程度の番組収録の後で、天海君と萩原君に感想を尋ねてみた。
「歌が上手なだけじゃダメなんですね。頑張らないといけないこと、沢山あるんだなぁ」
そう天海君が言うと、
「私、あんな風にちゃんとお喋りできるかなぁ……」
省47
526: SS再掲/真・2 2009/06/07(日)21:41 ID:LTbFyX3m0(8/15) AAS
「菊地君といったね」
「はい」
「明日、アイドル候補生オーディションの面接を受ける予定は無いかね?」
「ええっ?! どうして、おじさんがそんなこと知ってるんですか? ……まさか、ストーカーとか?」
「いやいや。申し遅れたが、私はこういうものだ」
そう言って、菊地君に名刺を差し出す。
「765プロダクションの高木社長……って、ボクが受けるオーディションの?!」
「その通り。いや、どこかで見た顔だと思ったら、我が社のオーディションに応募してくれていた子
だったとは。世間というのは狭いもんだねぇ」
私の言葉に驚いたのは、菊地君よりも、むしろ天海君と萩原君の方だったようだ。
省46
527: SS再掲/律子・1 2009/06/07(日)21:42 ID:LTbFyX3m0(9/15) AAS
我が765プロは未だ弱小のプロダクション。
しかし、我が社で働いてるものにはそんなことは関係なく、
当然社長である私も多忙を極める身である。
…が、今日の私は珍しく暇だった。
普段は本当に忙しいのだが、今日はそんな日々の合間にぽっかりと穴が開いてしまったような日だ。
何をするでもなく、思わず事務所の備え付けのテレビを見てしまうくらいに。
「いやいや、芸能事務所社長たるものテレビを見て流行情報や芸能界の動向を知るのも立派な仕事だな、うむ」
「『うむ』じゃありませんよ社長。ちゃんと仕事をしてください」
ふと後ろから声をかけられたので振り返ってみると、
見慣れた眼鏡とおさげの少女が湯呑を2つ乗せたお盆を持って立っていた
省24
528: SS再掲/律子・2 2009/06/07(日)21:56 ID:EBfzt93aQ(1/8) AAS
確かに我が社にはプロデューサーはたった一人しかおらず、
今は彼に我が社のアイドルや候補生の面倒を見てもらっている。
「しかしだな、私としても我が社の大事なアイドル達を任せるにはやはり信頼に足る人物としたいのだよ。
その点彼は君も知っての通りだろう。それに私は現場の仕事についてもらうには、私の感性にひっかるような…」
「例の『ピーンと来た!』ですか?」
「うむ。そういった人間に任せたいのだよ。今はまだ弱小だが彼らならきっと活躍する。
そうすれば事務所も大きくなるし、現場の方もきっと信頼に足る人物が見つかるだろう。」
「楽観的ですねえ。」
そういいながら彼女は私の分といっしょに持ってきた自分の湯呑を口に持っていこうとしていた。
しかし…
省36
529: SS再掲/あずさ・1 2009/06/07(日)21:57 ID:EBfzt93aQ(2/8) AAS
765プロダクションの社長の高木だ。皆、風邪などひいてはおらんかな?
我が社のアイドル候補生オーディションの二次選考も、ようやく後半戦に突入した。
今日も、面接の予定が一件入っている――のだが、困ったことに肝心の応募者が来とらんのだよ。
「社長!」
「おお、音無君。連絡は取れたかね?」
「えぇ、さっき携帯電話とつながったんですが、何でも道に迷ったので少し遅れる……と」
「…………」
「もう既に予定の時刻から三十分は遅れていることは伝えましたけど……」
「けど、どうしたのかね?」
「三浦さんって、随分とおっとりした方のようで、こちらの意図がちゃんと伝わっているのかどうか、
省47
530: SS再掲/あずさ・2 2009/06/07(日)21:59 ID:EBfzt93aQ(3/8) AAS
さて、どうしたものか。
彼女が、彼女なりの強い決意をもって、この世界に飛び込もうとしているのはわかる。
二十歳となれば、世の中のこともある程度わかっている年だ。
短大を卒業してから、普通に就職することもできたはず。そうせずに、敢えてアイドルになりたい
というのだから、遊び半分ではない、という彼女の言葉は本当だろう。
だが、問題なのは、それをどう評価すべきなのかということ。
確かに、三浦君は容姿も良いし、性格も温厚だし、アイドルとして売り出していく上で取り立てて
問題があるとは思えない。むしろ、プラスに作用することの方が多いだろう――とは思うのだが。
今までの面接では即断即決していた私が、こうも判断に迷うとはな……。
それからしばらく三浦君と面談を続けた結果、この場ですぐに結論を出さないことにした。
省45
531: SS再掲/やよい・1 2009/06/07(日)22:01 ID:EBfzt93aQ(4/8) AAS
「やれやれまいったな」
空を見上げて途方にくれる。そして、そのままさほど速いわけではない雲が流れていくのを見つめていた。
雲が視界から消えた頃、首が疲れたので顔を下ろす。決して暇なわけではない。仮にも私は芸能事務所の社長だ。
最も現時点では本当に芸能事務所とは名ばかりの様な状態なのだが…。
『アイドル候補生ばかりが増えすぎている』
事務員の音無君や事務員兼アイドル候補生の律子君にそう言われ、
それならばと彼女達をトップアイドルへと導くプロデューサーを探しに来たのだが…
「見つからんなあ…」
私とてそう簡単に見つかると思ってはいなかったが、見つかる気配すら全く感じられない。
こうも先行きが見えないとは流石にガッカリドンヨリだ。と言うわけで、私は公園で途方にくれていた。
省39
532: SS再掲/やよい・2 2009/06/07(日)22:02 ID:EBfzt93aQ(5/8) AAS
「だから仕事が無いから食事をしなかったわけでもないのでね、わざわざ私にこれをくれなくてもいいんだよ」
「でも…やっぱりこれどうぞ!」
下げてもらおうと思ったのだが、彼女は再び『んまぁ〜い棒』を差し出してきた。
「いや、だから私は…」
「でもでも、おじさんさっきとても辛そうな顔してました。知ってますか?これ『んまぁ〜い棒』って言って
とっても美味しいんですよ!これを食べればきっとおじさんも元気が出ます!」
彼女の勢いと元気に押されてつい受け取ってしまった。
「ありがとう。君は元気だね」
「ハイ!私元気だけが取り柄ですから」
こちらまで楽しくなるような笑顔で彼女は話す。
省43
533: SS再掲/亜美真美・1 2009/06/07(日)22:04 ID:EBfzt93aQ(6/8) AAS
私は今病院にいる。
体の何処かが悪いだとかではない。定期健診というやつだ。
まだまだ一線を退くつもりは無いが、いやだからこそ健康を維持するために健康診断を受けるのも、
一社会人として、また一国一城の主(事務所は賃貸だが)である社長たるものの義務だ。
ここ最近は身体の調子もいいし、我が社には有望なアイドル候補生が続々と入っており、精神面でも好調だ。
今回の結果は良いものになりそうだな。
しかし…だ。病院というところはどうにも暇だ。待ち時間も一つ一つが長い。
せっかく予約を入れているのに時間通りになった試しがない。
扱っているものが扱っているものだからそれは致し方なく、理解も納得もするが、暇なのは変わらない。
それに病院という場所柄基本的に静かであり、そういった空気が尚更閉塞感を抱かせるというか、私の時間を延ばしていく。
省39
534: SS再掲/亜美真美・2 2009/06/07(日)22:06 ID:EBfzt93aQ(7/8) AAS
まだ少し時間が余っていたので、私は病院内を散策することにした。
勿論他の患者さんに迷惑をかけぬようにやっている。
病院というのもやはり様々な人がいる場所だ。
ひょっとしたらこの中に私が探している
我が社のアイドル候補生をトップアイドルへと導いてくれるプロデューサーや
次代のトップアイドル候補がいるかもしれないな。
しかし病院にいるような人物では体力的に少々不安だが…いやアイドルは儚げな感じプラスに働くかも知れん。
そんなことを考えて病院内を散策していると、病院には似つかわしくない大きな足音がまた聞こえた。
その音はやはり私のほうへと近づいてきて、当然のように私は腰から下に後ろからの軽い衝撃を感じた。
「あいたたた…ぶつかっちゃったよ」
省39
535: SS再掲/亜美真美・3 2009/06/07(日)22:08 ID:EBfzt93aQ(8/8) AAS
「「げぇっ!ママ」」
どこかで見たことのあるようなリアクションで二人が同時に驚く。
どうやら二人を注意したあの女性が母親らしい。
「病院で遊んじゃダメだって言ったでしょう!ここはパパがお仕事をする場所なの。
病気や怪我をした人が一杯いるのよ。静かになさい。せっかくパパに会いに来たのに迷惑かけてどうするの!」」
病院内でのマナーを守りながら最大限の迫力を出して彼女達を叱っていた。
「ごめんなさーい…」
一方彼女達はというと、やはり子供といったところか。さっきまでの勢いは鳴りを潜めすっかりしぼんでいた。
しかし元気な子達だ。ややいたずらが過ぎるきらいはあるが、先ほどのも悪気があったわけではないようだし、
何事も率先して楽しもうという姿勢は、誰かを楽しませるということに向いているかもしれない。
省44
536: SS再掲/伊織・1 2009/06/07(日)22:19 ID:LTbFyX3m0(10/15) AAS
ここは765プロダクション社長室、つまりは私の部屋だ。
目の前には私の作業場、つまりデスクがある。その上にはティーカップ。
いつもなら音無君が特製のコーヒーをご馳走してくれるところだが、
今日はあいにく、律子君共々事務に追われている。
仕方なく、給湯室からパックを引っ張り出してきて、私自ら紅茶を淹れた。
自画自賛だが、味も香りも決して悪くは無いと思う。
ギィ、と椅子が小さく悲鳴を上げる。私の椅子ではない。いや、私の椅子か。
正確には、前者は「私が普段使っている」それであって、後者は「私が今、座っている」ものだ。
それともう一つ。先程、デスクについて述べたが、現在の私の位置はちょうど対面。
しかもギリギリ手の届かない範囲なので、受け皿は左手で持っている。
省44
537: SS再掲/伊織・2 2009/06/07(日)22:19 ID:LTbFyX3m0(11/15) AAS
「しかし、だ。既に何人か候補は上がっているのだよ。プロデューサーを雇い次第、
すぐにでも活動を始める手筈は出来ている。」
「え……?」
私は彼女の方へ向き直ると、両手を小さな肩に軽く乗せた。
「だから私の方は大丈夫だ。余計な心配をかけて済まなかったね。」
「……そ、そう!なんだ、もう……よ、よかったわ。ア、アイドルなんて、変な格好して、
下手くそな歌、歌って、ダ、ダサダサなダンス踊って……そ、それがテレビで日本中に放送されるなんて、
そんな恥ずかしい事、私が……やる訳……やる訳ないじゃないっ!!」
「おいおい、随分な物言いだな。それにいきなり全国区とはいかんよ。アイドルは一日にしてならず、
まずは地道に営業をこなして……」
省44
538: SS再掲/美希・1 2009/06/07(日)22:20 ID:LTbFyX3m0(12/15) AAS
765プロダクションの社長の高木だ。皆、息災かね?
紆余曲折はあったものの、我が社の新プロジェクトは順調な滑り出しを見せていて、アイドル候補生の
諸君も次々とデビューを果たしつつある。
これは、新たにスカウトしたプロデューサーたちの実力によるところが大であることは言うまでもない。
が、彼らを見出した私の目に狂いは無かったということでもあるかな。うむ。
しかし、会社の経営が軌道に乗ってくると、私にも少しずつ暇が増えてきた。無論、決裁せねばならない
事柄は少なくない。だが、日常的な事務処理は音無君と律子君に任せていれば問題ないし、アイドルの
プロデュースについては各担当プロデューサーに一任しているので、私は流行情報について注意を促す
くらいしかやることがない。
そういうわけだから、せめて世情には敏感でなければならんと思い、空いた時間はなるべく街に出る
省33
539: SS再掲/美希・2 2009/06/07(日)22:21 ID:LTbFyX3m0(13/15) AAS
公園の入口に一人の少女が立って、私を――正確に言えば、私の手元をじっと凝視していた。
もしや……と思いつつ、私は素知らぬ振りを装って手にしたおにぎりを食べ、それから横目でそっと
少女の様子を窺う。
すると、傍目にもそれとわかる落胆した表情で彼女が溜息をつくのが見えた。
さすがに、そんな態度を取られて平然としていられるほど、私は冷淡な人間ではない。
かといって、いきなりおにぎりを勧めるのも違うだろう。
まずは無難に声を掛けてみることにする。
「どうかしたのかね?」
まともな返事など期待してなかったが、少女は少し目を瞬いた後で単刀直入にこう言った。
「おじさん、おにぎりちょうだいなの」
省36
540: SS再掲/美希・3 2009/06/07(日)22:22 ID:LTbFyX3m0(14/15) AAS
「で、どちらのおにぎりにするかね?」
「焼きたらこ」
迷い無く値段の高い方を選んで、彼女は私の隣に腰を落ち着けた。
慣れた手つきでビニルの包装を解いて、実に美味そうにおにぎりを食べる。
その横顔は、確かに年相応の幼さを感じさせるものだった。
あっという間に、焼きたらこおにぎりを平らげてから、彼女は私を見上げて言った。
「おじさんも、もしかして芸能界の人なの?」
「はは……、鋭いね。実は、その通りだ。765プロダクションという芸能事務所の社長をやっている」
「なむこぷろだくしょん?」
「会社の名前はあまり知られてないかもしれないがね。如月千早というアイドルを知っているかね?」
省35
541(1): 2009/06/07(日)22:24 ID:LTbFyX3m0(15/15) AAS
ロダにまとめて上げるべきだったと思いつつとりあえず出会いのSSは全部転載。
鬱陶しい人もいるかと思うんで、そういう人は「SS再掲」でNGして下さい…
542: 2009/06/07(日)22:50 ID:CCicc7G/0(1) AAS
先に言っとけよ・・
543: 2009/06/07(日)22:59 ID:Ee6PGkdO0(1) AAS
一瞬なんの荒らしかと思ったじゃないか。
ろだに上げるべきだったろうけど、まあたまにはレス進むのもありかw
544: 2009/06/07(日)23:05 ID:wsE9N1mq0(1) AAS
OCN組だけに赤IDがどぶぁーと並ぶと凄い怖いw
たしかに、これはロダだったかもねえ。
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