バフェット・ソロス・ロジャーズを監視するスレ18 (337レス)
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120: 2020/06/06(土)23:41 ID:o6hZJ8AG(1/2) AAS
 新型コロナウイルスの感染拡大を防いだアジアの国々は、世界から称賛されている。
 この30年、アジアは西洋諸国よりも経済的に成功してきた。日本や中国を筆頭に、台湾、韓国、シンガポールなど多くの国が経済を発展させた。50年前、欧米にとってアジアは取るに足らない存在に過ぎなかったが、世界は変わったのだ。
 新型コロナに関しても、政府の発表した数字を信じれば、アジア諸国の対応が抜きんでていた。
 私は、どんな政府の発表でも疑いの目で見る。だから、政府発表の数字ではなく“事実”に目を向ける。そうやって疑いながら見ても、中国が国を開き始めたことは確実だ。人々はダンスに通い、レストランに出かけるようになった。
通りには人々が歩いている。アジアの国々は、西洋諸国より早く国を開き始めたことは間違いない。
 しかし、私が得ている情報の限りでは、日本はとても「うまくやっている」とは言えない。安倍晋三首相は、新型コロナ対策で何か有効な手立てを打ったようには見えない。指導力を発揮できない間に、日本国内の状況は悪化していった。
 なぜ、日本人はPCR検査を受けることができなかったのか。米国でも、感染拡大初期にPCR検査を受けられないという問題があった。それは、検査キットが不足していたからだった。
一方、日本で検査キットが不足していたという話は聞いたことがない。それでもPCR検査を受けられない人がたくさんいた。
 理解できないことだ。
 私に言えることは、結果だけだ。人口あたりの死者数でも、アジアの中では日本は最悪の部類に入る。結果だけを見れば、日本の対応は韓国より良くないということになる。
省2
121: 2020/06/06(土)23:42 ID:o6hZJ8AG(2/2) AAS
なぜ、日本は新型コロナ対策でうまくいかなかったのか。安倍首相がリーダーシップを発揮できなかったことは、もちろん理由の一つだろう。しかし、本当の背景には日本が抱える根深い問題があるように、私は感じる。
 私の印象では、日本社会は柔軟性に欠ける。しかも、それは年々ひどくなっているように思える。
 以前、富士山近くのレストランで「ライスを食べたい」と言ったら、「メニューにないものは出せません」と言われた。ところが、メニューには寿司がある。「ライスはあるはずだ」と言っても、「出せない」と言う。そこで私はマグロの寿司を大量に注文してネタだけを取り、
シャリを茶碗に入れて食べた。「ライスはあるじゃないか」と言ったが、それでも「メニューにないものは出せません」と言われた。
 日本が柔軟性に欠ける理由の一つは、移民が少ないからではないか。閉じた国は、やがて勢いを失う。これが事実だ。
 50年前、沼地だったシンガポールは国を開き、賢く成功した人々を招き、急成長した。外国人が集まるところは成功する。閉じこもった国は苦しむ。
 もちろん、移民を無制限に受け入れることは新たな問題を生む。だが、移民は新しいアイデアやビジネスのやり方、そして新しいマネーを持ち込んでくる。
日本はいろんな意味で私が最も好きな国の一つだ。だからこそ、私は日本の未来について誰よりも心配している。
122: 1 2020/06/12(金)11:58 ID:ABZ2pZW/(1/6) AAS
2008年に起きたリーマンショックによる経済危機で、世界の国々は債務を膨張させた。
 新型コロナの問題が起こる前から、私は次の経済危機は「人生最悪のものになる」と説明してきた。
米国は、コロナ以前から世界の歴史の中で最悪の債務国になっていた。それが、新型コロナウイルスで経済が縮小し、借金がさらに増えた。
米国だけではない。多くの国で債務が高く、高く積み上がっている。ここまでくると回復は難しい。
 歴史は明確だ。学術的な研究をみても、対GDP(国内総生産)比で債務が100%を超えると、債務を抱えていない国に比べて成長が遅くなる。つまり、世界の国々で債務が加速度的に増えれば、世界全体の景気回復が遅くなるということだ。
その影響は長期間に及ぶことになるだろう。もう一度言う。これは私の意見ではない。歴史的な事実だ。
米国の若者は、とても大きな問題を抱えてしまった。1920年代の英国のように、それ以前の100年のような速度で成長できなくなった。
現在の日本も同じだ。膨れ上がる債務に、人口減少という問題も同時に抱えている。米国以上に状況は深刻かもしれない。 
借金がなければ、若者はいろんなことに挑戦できる。選択肢も広がる。それが、大量の借金があるとどうなるか。新しいビジネスを始めることはできず、債務の中で沈んでしまうに違いない。
 ある若者が、友人と一緒に新しいビジネスのアイデアを得たとしよう。若者に失敗はつきものだ。通常であれば「失敗するかもしれないが、挑戦してみようよ」となる。ところが、
省1
123: 2 2020/06/12(金)12:00 ID:ABZ2pZW/(2/6) AAS
国の債務でも同じことが言える。今の日本の状況を見れば、理解できるだろう。若者が挑戦できない社会は、衰退していく。
 債務がなければ、速く走れる。新しいことに挑戦できる。アイデアのある若者を、みんなが応援する。
逆に、債務が大きすぎると若者は荷物が重すぎて走れなくなる。そして、その若者を助けようとする人もいなくなる。
 日本はこの20年間で債務を膨張させた。それでも、政治家たちは借金を増やす考え方を変えていない。
1990年代であれば、日本全国に高速道路を建設することもできただろうが、
10年後になっても同じことができるだろうか。答えは「ノー」だ。
 米国も同じだ。特に、今年は11月3日に大統領選挙がある。上下両院の選挙も同時に実施される。選挙があると、財政出動に誰も反対しない。政治家はみんな再選されたいからだ。
しかし、10年後の選挙では変わってくるだろう。債務が巨額になりすぎているからだ。
米国の都市では、今後の数年で破綻するところも出てくる。あるいは州レベルでも起きるかもしれない。
政治家は、誰もそのことを考えていない。考えていることは、今年11月の選挙のことだけだ。
省3
124: 1 2020/06/12(金)14:32 ID:ABZ2pZW/(3/6) AAS
ジム・ロジャーズ氏が、お金持ちになりたい人が最も重視すべきだとするのは、「他人に頼らず、自分の頭で考える」ことだ。当たり前のようにも聞こえるが、世の中には「専門家が薦めているから
「ブームになっているから」といった理由でよく考えずに投資を決める人が少なくない。こうした投資スタンスは危ういとロジャーズ氏は警鐘を鳴らす。
 「多くの人がお金持ちになりたいと願っている。そこで理解しなければならないのは、みんな手っ取り早く儲けたいと思っていることだ。誰もがそう望んでいる。しかし、それではなかなかうまくいかない」
 「たくさんの人がホットティップ(とびきりの情報)を望んでいるので、そのような情報を私が与えなければ、人々はがっかりする。しかし、あなたが成功した投資家になりたいなら、誰かに頼っていると、うまくいかない。簡単に儲かれば、誰もが裕福になるはずだが、そうならない。ほとんどの人は投資に失敗する」
 「成功できないのは、簡単に儲かる方法ばかり探しているからだ。手っ取り早く儲けたい人は成功するために必要な努力をしたがらない。人生においてたった20回しか投資できないなら、
あなたは必死になって調べてから投資するので、成功する確率は高いだろう。問題は誰も面倒な話を聞きたがらないということだ。人間は自分の耳に心地よい儲け話にすぐに飛びつく」
 お金持ちになるためには、「自ら情報収集に力を注ぐことが大事だ」とロジャーズ氏は指摘する。そして集めた情報をうのみにせずに、手間がかかっても分析する努力を惜しまないことが投資を成功させるカギになるとロジャーズ氏は考えている。
 「私の話を参考にして投資に成功した人は、私にもっと教えてくれと言うだろう。しかし失敗した場合、損失を補うために別の投資をしなければならなくなる。それは恐ろしいことだ。人は追い詰められると、
投資すべきではない時に、海に飛び込むようにしてむやみにお金を投資してしまう。そんなときはドアを閉め、心を落ち着かせ、静かに待つべきだ」
125: 2 2020/06/12(金)14:35 ID:ABZ2pZW/(4/6) AAS
「危機の時に急いで飛び込んで何かをする必要があると思ってはならない。そうしてしまうことが、ほとんどの人が投資で成功しない理由だ」
 「簡単ではないが、私はタイミングを見計らい、待つことができる。ほとんどの人がそうできないことが問題だ。多くの米国人は簡単な方法が大好きで、いつもそればかり探している」
 「投資は難しいと誰もが理解すべきだ。多くの努力、多くの研究、多くの知識を必要とすることを知っていれば、人々はおそらく安易に投資をしないだろう」
 危機の時こそ、冷静さを失わずに時期を待ってから投資することが大事だとロジャーズ氏は強調する。あわてて無理に投資しないで、「自分が詳しい分野で、割安になっている投資対象が見つかり、自信を持って決断できるタイミングになってから投資すべきだ」とする。
 それではロジャーズ氏は、成功するキャリアの選び方についてどのように考えているのか。日本の多くの学生は就職人気ランキングに関心を持っている。その上位には、給料が高く、安定しているように見える
大企業が並んでいる場合が多い。そのような仕事選びをロジャーズ氏はどう受け止めているのか。
 「あなたが仕事を探しているなら、最も多く給料を払ってくれる会社ではなく、自分にとって最適な仕事ができる会社を探した方がいい。お金は後からついてくるものだ。あなたに適した仕事を任せてくれる会社にいるならば
、安い給料でキャリアを始めても問題ではない。あなたが優れているなら、上司や同僚がそれに気付き、きっと引き上げてくれるだろう。良い企業はみな、優秀な人材を欲しがっている」
126: 3 2020/06/12(金)14:43 ID:ABZ2pZW/(5/6) AAS
「あなたがお金を見つけるのではなく、お金の方があなたを見つけてくれるだろう。物事が本当に得意な人は少ない。自分の能力を磨き、ほかの人にないような専門性を身に付けようと努力した方がいい。投資家でもスポーツ選手でも、どんな職業でもそれは同じだ」
自分が本当に得意なことを見つけて、それを徹底的に磨くことが差異化と価値の向上につながり、結果的にお金持ちになる可能性を高めるとロジャーズ氏は考えている。
 「世界は物事があまり得意でない人であふれている。歌でも、文章でも、リサーチでも、同じだ。あなたが何かが得意であれば、世界があなたを見つけるだろう」
一方、借金をすることについて、ロジャーズ氏はどのように考えているのだろうか。空前の低金利が続いているため、お金を借りる際のハードルは下がっている。
このため、借金をすることに抵抗感を感じない人が増えているような印象もある。お金持ちでも、低金利なのであえて借り入れを増やす人も目立つ。
「私も借金をしたことがないわけではない。しかしそれは住宅ローンだけだ。私は住宅ローン以外で、多くのお金を借りたことはない。私が借りた住宅ローンも、毎月小切手にサインするのが面倒だったので、前倒しで完済した」
 「『借り手にも貸し手にもなるな』という有名な格言がある。シェイクスピアの悲劇『ハムレット』に出てくる言葉だ。個人的なお金の貸し借りをすると、お金と友人の両方を失うことになる。
お金を借りるのは、相手に自分はお金を管理する能力がないと言っているようなものだ
127: 4 2020/06/12(金)14:46 ID:ABZ2pZW/(6/6) AAS
「経済的に頼ったり、頼られたりする関係が生じるのは、人間関係において良くない。だからお金を借りたり、貸したりしない方がいいのは間違いない。私はお金を借りず、お金を貸さない。
それが本当にいいかどうか、正直分からないが、これまでのところ、そのルールは私の人生において上手く機能している」
 「世界には、お金と適切に付き合えず、借金を適切にコントロールできない人々であふれている。家族の誰かが、お金を適切に管理しなかったために、
一家がバラバラになったり、結婚が失敗したりして、人生が崩壊した人々を私は知っている。彼らは借金を適切に返済できなかった。それはとても悲しいことだ」
 ロジャーズ氏は「金利が低いからといって、むやみに借金をすべきでない」と考えている。しばらく低金利が続いたとしても、歴史を振り返ると、いずれ金利は上がるもので、そうなると負債が多い人は窮地に陥る。
いったんお金持ちになっても、借金をして身の丈に合わない支出をするようになってしまうと、いずれ転落するケースが多いとロジャーズ氏は指摘している。
128: 1 2020/06/15(月)21:40 ID:a4zwR1sL(1/3) AAS
ロジャーズ氏は、イェール大学とオックスフォード大学で歴史学と哲学を学んだ。歴史学も哲学も、世界経済を理解する上で重要だという。そして、哲学と経済の繋がりについて、哲学者ヘーゲルの考え方を例にあげて説明した。
「ヘーゲルは、シーサス(thesis=命題)、つまり、あるアイデアを思いついたら、それに対してアンチシーサス(antithesis=アンチテーゼ)が生まれると考えました。例えば、シーサスに対して“ノー”といって否定する人が出てきたり、
そのシーサスと競争したりする人が出てくるというのです。シーサスが生まれたら、アンチシーサスが生まれますが、そこから、
シンセシス(synthesis=統合命題、ジンテーゼ)を発展させることができるとヘーゲルは話しています。シンセシスとは、経済においては、新しいアイデアや新しいやり方、新しい行動ということができます。その意味で、ヘーゲルは“間接的なエコノミスト”だと私は思います」
 ヘーゲルの考え方を、日本に適用したらどうなるのか? ロジャーズ氏が説明する。
「日本の過去50年間を振り返ってみましょう。日本は50年前は貧しい国でした。ビジネスを始めるにはお金がかからない国でした。そして、高品質の製品を作っていました。日本は、安い給料で働く、教育を受けた労働者がいたので、成長し、成功しました。それがシーサスになります。
 しかし、アンチシーサスが生まれました。日本は成功してリッチな国になりましたが、その一方で、ビジネスを始めるのにお金がかかるようになりました。また、勤勉に働かない人々も出現したのです。
これはよく起きる現象です。祖父母が成功者でも、孫たちはあまり成功しないということはよく起きます。
 このアンチシーサスにより、日本人はお金を貯めずに、お金を借りるようになりました。物価は上がり、給料も高くなりました。その結果、日本から効率性が失われ、日本は前のようにリッチな国ではなくなったのです。日本は素晴らしい国ですが、昔とは違うのです」
129: 2 2020/06/15(月)21:43 ID:a4zwR1sL(2/3) AAS
ロジャーズ氏は、世界経済の動きを理解する上で、歴史も重視する。
「歴史を振り返ると、日本と同じことは、かつて世界のトップに君臨していたどの国でも起きています。誰が国の指導者であったとしても、国は負債を抱え始め、子供たちや孫たちは怠け始め、他国との競争が始まりました。
 イギリスはかつて成功しているリッチな国でしたが、そこにアメリカが現れて、例えば、イギリスより安価で品質のいい靴を作り始めました。そのため、靴製造業はイギリスからアメリカに移行したのです。アメリカが安価に、効率的に、靴を生み出すことができたからです。
 フランスもスペインもかつてはパワフルな国家でした。中国も何千年も前は力がありました。インドもパワフルだった時代がありました。しかし、リッチになると、国民は怠け始め、勤勉に働かなくなり、お金も貯めなくなり、安易な道を探すようになりました。
その結果、パワフルな国は衰退していったのです。このプロセスは、歴史の中で常に起きています」
 同じことが今、アメリカにも起きているとロジャーズ氏はいう。
「今もまた、同じことが起きています。リッチでパワフルな国になったアメリカは世界史上最大の負債国になってしまいました。100年前、アメリカはお金を今のように使わず、国民は一生懸命働き、借金もしていませんでした。
一方、同じ時、イギリスは負債を抱え始め、国民は一生懸命に働かなくなっていました。その結果、アメリカがイギリスにとってかわって、最も成功している国になったのです。
つまり、今起きていることは今という時点ではそうとは言えても、将来はそうとは言えないということです。
 歴史上のどの年を取っても同じことが言えます。例えば、1900年にそうだったことは、1915年にはそうではなくなったし、1920年にそうだったことは1935年にはそうではなくなりました。
省1
130: 3 2020/06/15(月)21:45 ID:a4zwR1sL(3/3) AAS
時とともに、衰退の道を辿って行ったかつての繁栄国たち。何が国を衰退させるのか? ロジャーズ氏は国民の姿勢の変化に問題を見出す。
「人々がたやすく物事を得ようとしている姿勢が、国が衰退する1つの理由です。みな、安易に何かを見つけようとしています。祖父母世代はそうではありませんでした。
みな一生懸命働き、その結果、リッチになって成功する者が現れました。しかし、孫世代は物事をたやすく得ようとしています。だから、国家は衰退していくのです」
 では、今、どの国の人々が一生懸命働いているのだろう。
「今、一生懸命働いている国民がいる国はベトナムです。国境が開かれれば、北朝鮮の国民もよく働くようになるでしょう。
 しかし、今、多くの国で、国民が働かなくなっています。そのため、“ニュー・ジャパン”、“ニュー・チャイナ”のような国を見つけるのは難しいのです。
それでも、中国人はまだよく働いています。米中国交正常化から、まだ41年しか経っていないですからね。しかし、100年、140年も経てば、日本やイギリスなど、どの国でも起きてきた同じ状況が中国でも起きるでしょう。
中国の問題は、非常に成功したために、これまでのように国民の全員が全員、一生懸命働くという状況がなくなり、
お金も以前ほど貯めなくなっていることです。まるで、1980年代の日本を見ているようです。当時、日本は成功していましたが、
同時に、勤勉さも失われ始めていました。今の中国には同じ状況が見られます。成功してはいますが、子供の中には一生懸命働かなくなっている者が出てきているのです」
131: 1 2020/06/17(水)16:37 ID:7+miMzqo(1/4) AAS
なぜ実体経済がこんなに酷いのに、株式市場だけ上がり続けるのか?」多くの人は不思議に思っているのではないでしょうか。しかし、ロジャーズ氏は「相場と経済は完全に別の生き物」だと言います。
「相場は過去最高を更新するだろう。すでに、一部ではそうなっている。私は日本のETF(上場投資信託)を最近買った。理由は日銀がお金を擦り続けているからだ。日銀は私よりもずっとお金を持っている。
借金を作ることは日本国民にとって非常に悪いことだが、投資家やブローカーにとっては都合のよいことだ」
一方でロジャーズ氏は、全米各地で行われているデモが、もうすでに下がっている企業の収益力を一段と悪化させる、と指摘します。「私の人生で一番ひどい不況はすでに到来している。世界のどこにいても、窓の外を見れば分かるよ」と言います。
 ロジャーズ氏や筆者が住んでいるシンガポールでは、経済開放を非常に慎重に行っており、3段階に分けて開放をしている段階です。最近はようやく散髪に行けたのですが、
多くの店はまだ閉まっているため、歯が欠けたようなショッピングモールは人気はありません。
 それでも、多くの人が職を心配しているにもかかわらず、株価の回復は非常に本当に早いです。世界の多くの国で同じことが起きており、相場と実体経済は別の動きをすると考えた方がよいでしょう。
 ロジャーズ氏のように、チャンスが到来したら逃さずしっかりそれをモノにするには、投資家はどのような行動をすればよいのでしょうか。ロジャーズは、一見当たり前のようで、実はそう簡単ではない鉄則を口にします。
■まずは「最低限の資産を築く」ことが成功の第1歩
 「まずは貯金をして、資産を築くことだ。誰もが最初から資産を持っているわけではない。特に若い人は、そう多くの資産を持っていないだろう。だからこそ、まずは仕事で成功して資産をつくることだ」
132: 2 2020/06/17(水)16:40 ID:7+miMzqo(2/4) AAS
恐ろしいことに、コロナショックの最中(およそ3カ月の間)にアメリカの富裕層の資産が約62兆円増えていたということがシンクタンクの調査で分かり、CNNによって報道されています。
この報告書によると、感染拡大初期から富裕層の資産は約20%も増加し、アマゾンのジェフ・べゾフ氏の資産だけでも4兆円弱上昇しているということです。
シンガポールのOCBC銀行の調査でも、「3人に2人の人が6か月以上の貯蓄を持っていない」という結果が出た一方で、逆に5%の人は「貯金が20%以上増加した」とも述べています。
このように、まずはあらかじめ元手をしっかりと確保をすることが大切なことが分かります。元手があれば、無理してレバレッジをかけて投資をする必要性もありません。
もしレバレッジをかけると、相場が逆方向に向かった場合に「追い証」が発生したり、強制的に決済されることも少なくありません。
そうしたメカニズムで、2月中旬以降から3月の下旬にかけての「コロナショック」では、全ての資産が売られました。
たとえ金など上昇している資産であっても、別の資産が減ってしまい、泣く泣く換金売りをして追い証を払うなどの必要性に迫られた投資家もかなりいたからでしょう。
お金をたくさん持っていれば、そうした暴落の局面で余裕を持って買いに行けます。何らかの金銭的な理由で手放さなければならない投資家の資産などを、「大バーゲンセール」で買うことができるのです。
また、上がり始めると相場の戻りは非常に早いものです。そのため、ある程度すぐに動かせる元手がないと一気に購入することができません。
よく「コツコツ投資が結局は勝つ」と聞く人は多いと思います。代表的なのは「毎月1万円ずつ」など一定金額の株式や投資信託などを買う手法です。
省1
133: 3 2020/06/17(水)16:43 ID:7+miMzqo(3/4) AAS
 一般に、一気にたくさん買った場合に比べるとリスクを軽減することができると言います。確かに投資初心者には有効な方法なのですが、中上級者になると、ある程度リスクをとってでも、
「本来の価値に比べて何らかの理由で安くなっている時に一気に買いたい」という人も多いのです。
 ロジャーズ氏も「安く買って、高く売る」と繰り返し言います。彼の口から「ドルコスト平均法」という言葉は出てきたことがありません。
 「もし、あなたが人生の中で20回しか投資ができないと言われたら、投資について慎重になり、あちこち軽率に投資することはなくなるだろう。
自分で絶対に正しいと思うまで徹底的に調べ上げ、そこから慎重に投資するに違いない。成功する投資とは、まさしくそういうものなのだ。」
 機会が来たら集中投資をするというのがロジャーズ氏流ですが、もちろんその時に元手がないと、大きな勝負ができません。
 今回のコロナショックのような経済危機が起きる時は、雇用も不安定になります。日本の大企業に勤めている人は
あまり実感がわかないかもしれませんが、本来は手元に3〜6カ月分程度、いつでも引き出せる現金を持っておくことが必要です。
自営業者や経営者ほど手元の流動資金の重要性は痛いほど理解しているはずです。そんな中で、相場の暴落時などに安く買うためには、結局は好景気こそ「日々努力をして貯金に励む必要」があるのです。
 もちろん、不況になって危機感から節約や貯金ができたという人も多いでしょう。しかし、好況の時から「収入の4分の1を貯金する」など、一定額を決めて貯金に回すのは、忍耐と仕組みづくりが必要です。
省3
134: 4 2020/06/17(水)16:45 ID:7+miMzqo(4/4) AAS
 観察した事実から結論を導く帰納法と、論理を元に結論を導く演繹法は大切にしている基本的な考え方だと言います。哲学を学ぶことで、多数派に流されることもなく、正しく思考をする癖が身につくと言うのです。
 コロナショックの中、同じ大投資家であるウォーレン・バフェット氏が結果的に大損をして航空会社株を売却した中で、
ロジャーズ氏は「航空会社の株は買いだ。1社か2社、破綻したときがひとつ買い時だろう」と推奨しており、驚いた人も多かったはずです。
「結論は出ていない」という人もいるかもしれませんが、現時点では、ANAホールディングスやシンガポール航空などの株価も大きく反転しています。
確かに、タイ航空や豪ヴァージン航空が事実上破綻した時に、生き残った航空会社の株価は1回目の底をつけていました。
「過去の出来事を知っていれば、将来に備えることができる。多くの場合、未来は現在の延長線上にある。だが、突如として断絶するときがある。
そういったときに、歴史を知っていることが強みになる。歴史を知ることは、人間を知ること、そして危機を知ることなのだ」
 ロジャーズ氏に取材に行くと、必ずと言っていいほど、アメリカの作家マーク・トウェイン(1835-1910)の「歴史は韻を踏むものだ」の言葉を引用しながら、示唆に富む話をしてくれます。
成功する投資家になるためには、自分の人生よりもずっと長い、人類の歴史から学ぶ必要が
135: 1 2020/06/19(金)12:11 ID:7LIEhJZo(1/6) AAS
私は、ビットコインに代表される仮想通貨(暗号資産)は、いずれ衰退し、すべてがゼロになるだろうと考えている。
 世界経済が危機的な状況のなかで、仮想通貨市場は乱高下している。それでなくても、仮想通貨は数年前には存在すらしていなかったのに、あっという間に100倍、1千倍の価値を持つようになった。
これは明らかなバブルで、適正な価格がわからない。仮想通貨は投資の対象ではない。ただのギャンブルである。
 一方で、近い将来に人間が扱うマネーは、コンピューターの中にだけ存在するようになることは確実だ。
 中国では、すでにマネーはコンピューターの中にしか存在せず、現金はほとんど使えない。人民元を握っていても、タクシーにすら乗ることができない。
すべてはスマートフォンの中に入っている電子マネーで決済している。そういった商習慣はすでに現実になっている。そして、今後も世界に拡大していくだろう。
 しかし、あなたのスマートフォンの中にある電子マネーは、政府が管理するマネーであることを忘れてはならない。
 政府は電子マネーが好きだ。なぜなら、電子マネーであれば、いつ、どこで、誰が、どの程度の金額を使ったかについて追跡できるからだ。政府は、電子マネーを通じて人々をよりコントロールしやすくなる。
 ある日、あなたが紅茶を飲みすぎたとしよう。するとあなたに、「もっと紅茶を飲む量を減らしなさい」と言ってくる世の中になるかもしれない。
 また、電子マネーは発行コストが安い。現金は、印刷して、運んで、数えなければならない。それは政府にとってコストが高くつく。だから、現金を使うのをやめようとしている。
省3
136: 2 2020/06/19(金)12:12 ID:7LIEhJZo(2/6) AAS
これは、マネーの歴史をひもとけばわかることだ。わずか100年前までは、私たちは自分たちの好きなものをマネーとして使うことができた。コインでも、金でも、銀でも、貝殻でもよかった。銀行は、自ら紙幣を刷ることもできた。それが合法だったのだ。
 ところが、1930年代半ばの英国で、イングランド銀行が「これからは我々のマネー以外をマネーとして使ったら、それは反逆行為だ」と言いだした。反逆行為とは「死刑にする」という意味だ。だから、誰もイングランド銀行が発行するマネー以外を使うことをやめてしまった。
 これが、これから起こることだ。もし仮想通貨が現在のようなギャンブルの対象ではなく、本物のマネーとして成功するようになったら、政府は仮想通貨を違法な存在にして排除するようになるだろう。
政府のコントロールが利かないところで、私たちが勝手にマネーを動かすことは許しがたいからだ。
政府はすべてを知りたがる。コントロールの利く電子マネーは生き残らせ、政府の影響力が及ばない仮想通貨は消していく。私は、政府が私たちの行動について必要以上に知っている社会になることは、
好ましくないと考えている。だが、政府の管理が及ばない仮想通貨が、マネーとして広く流通することはない。
137: 2 2020/06/19(金)12:16 ID:7LIEhJZo(3/6) AAS
新型コロナウイルスのパンデミックに悩まされている世界で皆さんは、自然災害が恐ろしいことをまさに痛感しているだろう。しかし、見方を変えればいい。ピンチこそチャンスになるのだ。
東日本大震災の津波は「危機」だった。だから私はさらに投資した。災害や危機に関する記事を見たら、投資を考えることだ。いい投資家になりたいなら、「危機」を念頭に置いてほしい。
例えば、エアラインの株価などは大きく下落している。さらなる感染拡大を避けたい各国がヒトの移動を制限することで、各航空会社は減便や運休を余儀なくされたからだ。
世界中のエアラインの株価は大きく下落しているが、絶好の機会になっている可能性は高い。
ではこれから、どんな産業に投資していけばいいのだろう。私の見方を紹介しておこう。
私はいま、ブロックチェーンに注目している。
 私はビットコインなどの仮想通貨には否定的な立場だが、ビットコインの根幹の技術「ブロックチェーン」には素晴らしい未来があり、最も面白い分野だと思っている。
取引記録をデータベース化したブロックチェーンは、私たちが知っているすべてを変え、変化させる。将来的にはブロックチェーンの登場によって、銀行などで働く多くの人が仕事を失うかもしれないが、自動車の登場によって馬車がなくなったように、
これまでも新しいイノベーションが多くの人々の仕事を奪ってきた。それと同じことが起こるだけのことだ。
各国政府はブロックチェーンに対してすでに積極的な姿勢を示している。たとえば、デジタル人民元の発行が近いといわれている中国だ。2019年10月に行われた中国共産党中央委員会では、習近平国家主席が「ブロックチェーンを
省3
138: 2 2020/06/19(金)12:19 ID:7LIEhJZo(4/6) AAS
上が1で続きの2

次に観光産業だ。
 リーマンショック以降、堅調に世界経済が拡大してきたことで、新興国・地域で中間層が爆発的に増えた。LCC(格安航空会社)が市民権を得て、
日本のように観光客を誘致したい国がビザ要件を緩和するなど、海外旅行のハードルは年々下がっている。
バブル期の日本人が欧米などでカメラ片手に高級ブランド品を買い漁ったように、近年は経済力を持った中国人をはじめとするアジア人が世界に出るようになり、存在感を高めている。
 私は「21世紀はアジアの世紀」と思っているが、それは数字にも表れている。2018年の世界全体の国際観光収入は対前年比約5%増だったが、
アジア・太平洋は世界平均を上回る9%増と著しく伸びている。
 残念なことに、2020年は新型コロナウイルスがパンデミックを起こし、世界各国が入国を制限したことで、航空業界、観光業界は甚大な影響を受けて大きく落ち込むことは避けられない。しかし、
治療薬やワクチンができて安心感が広がれば、やがてこれまで続いていた長期トレンドに戻るはずだ。
 人は海外旅行を一度経験すると、「もっと違う国を見てみたい」と思う欲求を抑えられなくなるものだ。
省3
139: 2020/06/19(金)12:22 ID:7LIEhJZo(5/6) AAS
日本で注目な産業は、観光業に加えて農業が挙げられる。しかし多くの日本人は、農業従事者の高齢化と担い手不足という危機的状況にある農業に希望が持てないかもしれない。
 たしかに、2010年に260.6万人いた農業就業人口は、2019年には168.1万人になり、わずか10 年で90万人以上も減った。農業従事者のうち118万人は65歳以上だ。さらに驚くべきことに、
75 歳以上がなんと47万2800人もいる。当然のことながら平均年齢は上昇し、66.8歳となっている。
 政治家が農業従事者の票を得るために、日本の農業が政府の過保護下にあるのも問題だ。日本人の多くは、
「日本米は特別においしいので高くて当たり前」と思っているようだが、すでに、アメリカや中国でも日本品種の栽培が行われており、
中国産のコメの日本品種は5分の1から10分の1程度の価格で売られている。コメにかぎらず、価格を下げないかぎり、日本の農産品は他国と競争はできない。
しかし、「危機」はチャンスの裏返しだ。
 私が40代の日本人だったら農場を買うことを考える。誰も買おうとしない日本の農地や農場は安い。そこで働いてくれる人材さえ見つかれば、
競争がない日本の農業には明るい未来が待っている。そのためにも移民を受け入れるべきだ。移民なら農業に従事してくれるだろう。
 それができなくても、日本に数多く存在する心身ともに元気な高齢者がその担い手になってくるかもしれない。
省1
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