[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6439【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (505レス)
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338: (アウアウ Sa6f-HfxU) 2016/04/06(水)21:02 a AAS
>>322
純一なんか!さんきゅーやでババア
腰ちゃんはオサレになりたいけどなれてないとかそういうことやろか?
それってイサ…
339: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:02 d AAS
幸福の箱庭
 by 黒繭

甲高い鳴き声と共に小さな影が飛び立った。その姿を大きな瞳に写した少年は空高く舞い上がろうとする一羽の小鳥をまるで追うようにして右手を掲げる。
その指先に触れたのは尾羽の滑らかな手触りではなく、冷たい無機質な感触。

いっぱいまで開かれた金翠色の双眸を、上から帳が下ろされるように影が覆う。まるで諭すみたいに、温かい手が両翼が生えていたはずの背中をゆっくりと撫で下ろした。

その手は優しくて、どこまでも安心を与えてくれるから、少年はどうしても眦から零れるものを止めることが出来なかった。

開いた本を片手に乗せ、文字の羅列をひたすら目で追っている金髪の少年と、難しい顔をして眉をひそめ、迷わせながらペンを走らせる暗褐色の髪の少年。
テーブルの角に斜め向かいに座った彼らはどちらも下を向いて、今やるべき事をただ黙って各々打ち込んでいる。
省11
340: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:02 d AAS
正直、あまり得意ではないし、難解な数式やら興味のない王族の歴史なんぞを覚える事に意味があるのかは分からない。
必要だと言われればそうなのだろうと思うし、同じ年頃の少年たちが皆相応に勉学に勤しんでいて知っているべき事だと言うなら、自分も出来るようになる必要はある。というくらいには考えていた。

「お前の教え方が上手いおかげだけどな。」
「エレンが努力してるからだよ。あとは、ここの計算の仕方だけど……」
「2人共、お茶が入った。少し休んで」

部屋のドアを開けて中に入ってきたのは黒髪の少女。その片手には金属製のトレーとその上にティーポットとカップ、中央に菓子が置かれていた。
先程から、部屋の向こう側からオーブンの熱で拡散され、屋敷中に広がっていた焼き菓子のいい匂いがずっと鼻孔を擽っていたことには気付いていた。
少女が入ってきた途端、更に香ばしいバターの匂いが部屋に充満して、少しの空腹の隙間を突付いてひとりでに鳴り出しそうだった腹をエレンはなんとか持ち堪えたと撫で下ろす。

ソーサーごと目の前に置かれた紅茶はそっちの気で、真ん中にやってきたお待ちかねのマドレーヌを手に取り、嬉しそうにそれを頬張るその表情には年相応のあどけなさが宿る。
少女はティーカップを配り終えるとエレンの隣の席に座り、美味しそうに食べるその顔を横で見ながら朗らかに笑み、口に合ったようだと安心した様子で彼に声を掛けた。
省8
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(1): (ワッチョイ 53df-qDJN) 2016/04/06(水)21:03 0 AAS
ルルとリリのあの回想はいつのなん?
あとリリのは?のあとはどうなるん?
342: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
この癖は、いつからだったか。
大切な人たちから自分に向けられる言葉や表情、一つ一つを思い出にしようと、心にしたためるようにして深く刻み付ける。
                                          

「なぁ、ヒストリア……いや、女王様は元気か?」

そういえば、と、ふと思い浮かんだ見知った顔。
だがその人物は自分とはあまりにかけ離れた地位にあり、今や名前で軽々しく呼んでいいような身分の相手ではない。

まさか自分と共に勉学や訓練に励んできた仲間が、国の主になってしまうなんて。
元々、由緒正しい王族の血筋であったことが明らかになり、国の変革を求める人々らによって祭り上げられた彼女は、形ばかりだった今までの王に成り代わり、名前も生活をも一変させて女王として国に君臨することになった。

      
省12
343: (ワッチョイ 9fd9-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 0 AAS
腰おしゃれてイサヤマンの感覚は分からんは
344: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
「エッレーン!お邪魔するよ〜!」

「あ。この声、ハンジさんだ。」
                                              

玄関の呼び鈴よりも余程威勢のいい声が響き渡り、その声の主である客人をもてなさなければと慌てて立ち上がったエレンは、部屋のドアからロビーに急ぐ。

「こんにちはエレン君、早速だけど庭の手入れをさせてもらうね」

そう言ってハンジの斜め後ろに立っていたのは、この人の部下。
省16
345: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
「外まで見送りは要らないよ、エレン」
「…ああ。オレもいつかお前たちに追い付くから、それまで待っててくれよな」
                                        

エレンがそこで笑って見せたのは、精一杯の強がりだった。
今は自分が出来る事をしなければならないと、思っているから。

その顔を見たミカサが持っていた手荷物を取り落とす。
玄関に投げ出されて鞄の中からバラけ出た替えの洋服が散らばったことなんか気にもせず、エレンに駆け寄り彼の体を強く抱き締めた。

「安心して此処に居て。エレン、貴方の世界は残酷なんかじゃない…」

「………」
省5
346: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:03 d AAS
「心配しなくてもあの2人はまたすぐ会いに来てくれるよ、親友なんだから。」

3人の様子を黙って見ていたハンジが、あの2人が居なくなってもボンヤリと玄関のドアを眺めて放心したままその場に立ち尽くしていたエレンの背中に声をかける。

振り返って頷いた顔はそれでもすっきりしない物憂げな表情だった。
そんな彼の気持ちを切り替えさせなければと考えたハンジは屋敷の奥へと勝手に歩き出す。

「…さてさて。モブリットの庭仕事が終わるまで私たちは何して待ってよっか。座学の時間にする?」

「あ、えっと…ハンジさん。今日はまた一勝負お願いしてもいいですか」
省8
347: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:04 d AAS
「良い一手だ。アルミンの入れ知恵かな?」

「ふふ。バレちゃいましたか。昨日あいつに教えてもらったんですよ」

昨晩、徹夜でアルミンと対戦してやっと覚えた手だ。
一手で2駒動かし王を城で守ることが出来るキャスリングという特殊な技。
この前までは、それぞれの駒を動かせる範囲や簡単なルールくらいしか頭に入ってなかったエレンだったのが、実に目覚ましい進歩だ。
                                               

キングを動かさず守りに入れたいのは分かる。
チェックメイトを決められればそこでゲームが終わってしまうのだから。
しかしそれに相反し、後先を考えず攻める一方であるナイトの縦横無尽な動かし方。
キングやナイト、ポーンたち。
省15
348: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:04 d AAS
「エレン…?いきなり物騒なこと言うなぁ。どうしたの?」

しかし殺意剥き出しの顔を今しがたしていたはずのエレンが、今度は俯いて顔面蒼白になり、いやだ、こわい、と言いながら急に体を震わせ始める。

「何で…?オレのキングが無い。居ないんです、此処に、」

「……え?」

エレンの駒だった白のキングは台座の上に置かれている。
しかし、それは彼の眼には映らない。どうやらチェスの駒のことを言っているのではないらしかった。
「オレは、あの人の命令ならちゃんと従えるのに…」
省12
349: (ワッチョイ ab82-eoZT) 2016/04/06(水)21:04 0 AAS
ジェル座標で無知性また操るんけ
350: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:04 d AAS
考えながらもハンジは飾り棚の引き出しから取り出して、密閉された容器に入っていた薬を注射器で吸い上げさせ、準備をする。

「嫌だっ…!オレはッ!誰の指図も受けないッ!」

ガシャンッ

エレンの手によって乱暴に振り払われたチェス盤が大きな音を立てて床に投げ出される。飛散してばら蒔かれた駒が床に転がり落ちた。

朧気な意識の奥底からそれでもいつだってじわりと胸を掴んで離さない記憶。
深紅の絨毯に散らばるその様を見て、赤く赤く無惨に投げ出された幾つもの亡骸が脳裏に思い起こされる。
省12
351: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:04 d AAS
「…ねぇ、ハンジさん。みんな遊びに来てくれるのに、何で兵長だけオレに会いに来てくれないんですか?」
                                          

立ち竦むエレンは窓の外を見た。

何故だろうか。空を見て、彼の影を探してしまうのは。
自分はあの人の背中をいつも追い求めていたのだと、それだけはハッキリと分かる。

自分はあの背を追って、まだ飛べる。
皆が握って離そうとしない命綱を、自ら振りほどくことだって厭わない。

「待って、エレン…『兵長』って、誰?そんな人、どこにもいないよ…?」
省12
352: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:05 d AAS
品のある黒いスーツジャケットに身を包み、首には白いクラバットを巻いている。
前髪はやや右側で分けられ、襟足は短く刈り揃えられた黒髪の男。

眉根を寄せて怪訝さを顔面に貼り付けたその人物。
それは間違いなく今しがた帰って来た、この屋敷の主人だった。

その人物を視界に写した途端、エレンの瞳から大きな涙が零れ落ちる。

「あ…あ…っ、兵長…っ、兵長っ」

言いたいことは山ほどあった。
だが、一気に溢れ出るものを言葉として伝える術も分からず、衝動のまま彼に縋り付く。
省11
353: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:05 d AAS
俯き、小さな声でそう言ったエレンの肩は酷く震えていた。
その後も消え入りそうな声で続けざまに自分の名を呼び、肩に顔を埋めて泣く少年の頭を手で支える。
                                            

リヴァイと呼ばれた男は、エレンに向けていた穏やかな表情とは一変し、睨みを効かせ、相手を責めるような鋭い眼をエレンの肩越しから奥に居た人物に向けた。

困ったように苦笑いで答えるしかないハンジ。
リヴァイは、どういうことか後で説明しろと眼で問い質しているらしかった。

だがその前にチェス盤と駒がぶちまけられた床の惨状を見るに、もっと別の落ち着ける部屋にエレンを連れていき、暫く様子を見るべきか。そう考えたリヴァイが、彼から少し離れようとした瞬間、かくん、と、細身の身体が力無くその場に崩れ落ちる。

「エレン…?」
省11
354: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:05 d AAS
あー!わー!とか叫んでる間に結局全部脱がされてしまい、残った恥じらいを捨てきれないエレンはシーツを身に纏おうと手繰り寄せて握り締める。
その様子を見ながら腰を下ろし、今度は自分の衣服を脱ぎ始めるリヴァイを、直視出来ずに視線を不自然に泳がせたエレンは明らかに挙動不審だ。
                                              

「いい加減慣れねぇのか」

慣れる、わけがない。

現役の兵士であるこの人の屈強な肉体を見せ付けられたら、どんなに自主トレしようと屋敷で燻っているしかない自分の身体なんて比べてしまえば情けないったらない。
だから女性のような恥じらいというよりかは、そっちの方がエレンにとっては酷だった。

でもそんなどうにもならない劣等感を知られることすら恥である。
省6
355: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:05 d AAS
耳から犯されたそれが首を下り、背筋から伝わって腰までをも悪寒が走り抜ける過程で既に。
痺れが全て快楽に変わる事を、予感させていた。
                                         

さっきの初めて宣言はどこへやら。

自ら腰を揺すって躯をしならせ、いい、いい、と浮かされたように繰り返し囀ずる淫靡さに、持っていかれそうになりながらリヴァイは迫り上る射精感に堪えていた。

「っ、…おい、ちょっとは自制しろ…ッ」

「や、あっ、止まんな…んぁあっ」
省10
356: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:06 d AAS
身を起こし、エレンを抱き締めると、宥めるように背中をさする。

「…駄目だ、今日はゆっくり。…な?」

「ふ、ぅ、ん…うぅ、」

その言葉に相手の肩に取り縋り、必死で自分を落ち着かせ従順になろうとするいじらしいエレンに、いい子だ。と言って、震える額にキスを落とし、乱れた髪を梳いてやる。

本当なら淫ら極まりない声で泣くまで喘がせ、溺れさせてやりたいくらいだが。
倒れたばかりでこんな行為を強いていることさえ間違いなのに、これ以上無理をさせるわけにもいかない。と、リヴァイは我慢させざる負えなかった。
省12
357: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:06 d AAS
リヴァイと過ごした日々の大事な記憶を何度も何度も反復し、紙に書き留め、忘れまいと抗う事を人知れず繰り返していたけれど、いつかまた完全に喪失してしまったらという恐怖がエレンをいつでも責め立てた。

「……。大丈夫だ。俺はお前を覚えてる。ちょっとくらい忘れても、ちゃんと思い出させてやるから…」
だからもう泣くなとリヴァイはエレンを強く抱き締める。

その言葉にやっと開かれた揺蕩う瞳は水底の硝子玉のようにゆらゆらと綺麗で、尚も愛しさが込み上げる。
自分を信じて疑わないのであろう純真な瞳ごと、舐め回して愛してやりたいくらいだった。

愛しいと感じる身体そのものが情欲に直結しているみたいにリヴァイを昂らせてしまったから、エレンは自分の中に収まっていたモノを、強制的に思い出させられて腰にずくん、と、快感が走る。
抱き締めたままで堪らずリヴァイが中を穿つと、甘ったるい矯声が耳に心地よく響いてそれを更に引き出すようにして腰の動きが速くなり、互いの熱を限界まで掻起させるのも容易かった。

「んンぁ、ふぁあっ、あ、ぁっ」
省8
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