アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.14 (1000レス)
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959
(1): 2016/09/22(木)20:08 ID:xcPdu0fk0(1/2) AAS
ヨークタウン氏投下乙です

>その前に……私は以前から、君の事は高く評価していなかった。無論、今もそうだ
>私は、君が行うその突発的で、衝動的ともいえる作戦がいつ、取り返しのつかぬ失敗を生むか気が気ではなかったのだよ
>その危なっかしい君の勇気が、予定している次の作戦で必要になるのだ

ブル・ハルゼーに面と向かってこんな言葉を吐くとは、流石はニトログリセリン
まあ能力面では合衆国海軍トップクラスではあるが、人望面では最下位確定な彼らしい物言いではあります
そして陸の戦いもついに決着
最後の反攻作戦が失敗に終わり、虎の子の精鋭が失われた以上、シホールアンル側にはもはや打つ手はないようですね
あと南部領に取り残されたシホールアンル軍150万、これからどうするのだろう
降伏か、南部領での徹底抗戦か、それとも本土への帰還を試みるのか…
960
(1): 2016/09/27(火)13:57 ID:om1TLDqA0(6/6) AAS
数十万人の精兵達は、兵器を取り上げられ、俯いたまま敵兵の罵声を浴びながら捕虜収容所への道を歩む

屈辱、絶望、失意、反感、失望

無敵の祖国を信じて戦った彼らはこれ以上なく敗北した
輝ける帝国兵から惨めな虜囚と転落した彼らの心中に渦巻いてた言葉はこれだけだった

『何故?』 と

……こんな感じで戦後の帝政に続くファシズムへの温床になったのでしたとかになったらこえぇー
しかし、思ったよりはシホットの損害は少なく、連合軍の損害が多い。やはり天の采配がそっぽ向いてたせいでしょうか
なんだかアルデンヌ攻勢で始まって、ファレーズ・ポケットで終わったような
包囲範囲はシホールアンル軍の兵器や死体が山の様に散乱して、後世で怪談話に事欠かなそうですねぇ……
省5
961: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/28(水)23:43 ID:EOmKTrqE0(37/63) AAS
レスありがとうございます。

>>955氏 首都圏襲撃の報は全部隊に伝わっていますが、各隊の指揮官は、まずは目先の事を優先し、以前と同じように
任務遂行に全力を尽くせと厳命していますので、表面上は何ら変わらないように思えます。
ですが、解囲攻勢失敗後には、意外とあっさり降伏し、兵の大半もそれに応じていますので、実際はかなりの衝撃を受けています。
恐らく、南部領の将兵達の士気もかなり下がっていますので、包囲下に置かれた軍の中では、軍単位で降伏する部隊も現れる
かもしれません。

>>956氏 地上戦は本当に久しぶりなので、かなり四苦八苦しますね。
陸戦を存分に書ける人は本当に尊敬します。

>>957氏 本当に頼りになる精鋭部隊がほぼ丸ごと失われましたからね。
シホールアンル側の防衛計画も完全に破綻しています。
省24
962
(4): 2016/09/29(木)20:18 ID:ppPQaMN.0(1/4) AAS
乙です もう帝国=旧日本陸海軍に思えてきましたね 残された戦法は神風か竹槍突撃しかないんじゃないかと思うぐらいに惨敗状態
あとは上がどれほど犠牲を少なくして講和に持ち込むかだけど 帝国のプライドが許さないので戦いが終わらず 無駄に国民の犠牲が増えそうで怖い。
963
(1): 2016/09/29(木)20:32 ID:/GWE1DxM0(1) AAS
>>962
ただ帝国側にも一定の戦力を残しとかないと戦後を考えた際に確実にあの大陸が荒れに荒れるからな・・
964
(1): 2016/09/30(金)09:07 ID:D7PM70qY0(1) AAS
>>962
国民総動員で戦争になったらさすがに厭戦広がって終戦派が増えるだろうな

増えるよね?そこまでガチムチじゃないよね?
965
(1): 2016/09/30(金)16:00 ID:ppPQaMN.0(2/4) AAS
>>962
帝国が降伏しても 認めない残党が残りテロやゲリラが増えて戦後もひたすら非正規戦が増えそうな予感
終わりなき面倒な戦いに巻き込まれる米国  あれ?なんかどこかで見たような構図だー
966: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:31 ID:EOmKTrqE0(38/63) AAS
>>962氏 本当に歴史上、稀に見るほどの惨敗を喫してしまいましたからね。帝国陸海軍の首脳がこの一件で……

>>963氏 巡り巡ってアメリカに…と言う事も考えられますからな。史実の再来となったら本当に酷いもんです

>>964氏 普通に終戦を公言する者も出始めていますね。

>>965氏 この世界でも、史実のようになったらまた面倒になりそうです

それでは、SS投下いたします
967: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:32 ID:EOmKTrqE0(39/63) AAS
第280話 望まざる頂点

1485年(1945年)12月13日 午後2時 シホールアンル帝国首都ウェルバンル

リリスティ・モルクンレル海軍大将は、葬式の参加を終え、午前11時に邸宅に戻った後、一息入れてから海軍総司令部へ
向かおうとしていた。
馬車は、通り道であるウェルバンル市街地を行くのだが……人通りはまばらであり、歩く人の姿は数えるほどしか見えない。
いつもは通りの両側に露店が立ち並ぶ区画も、今は露店が全く無く、固く閉ざされた家々が、寂しく見えるだけだ。
これに、冬の暗い寒空が覆われている事もあり、通りの寂しさ……もとい、首都ウェルバンルそのものの雰囲気を如実に表している。

(噂では、首都を脱出した臣民の数は50万にも上ると言われている。そして、今もなお、人口の流出は続いている。
過去の華やかしき帝都の姿は、もはや過去の物……か)

リリスティは、寂し気な通りを馬車の窓から無言で眺めながら、この国の置かれた実情が予想以上に厳しい物になりつつあると、
省12
968: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:32 ID:EOmKTrqE0(40/63) AAS
「ええ。早速ですが、よろしくない報告が入っています」

ヴィルリエはリリスティの右横に並ぶと、持っていた紙を彼女に手渡した。

「帰還中だった竜母ランフックが、軍港へ入港する出入り口の前で、敵の放流した機雷に接触。ランフックは出入り口付近で着底しました」
「嘘でしょ……」

リリスティは、突然の凶報に右手で額を抑えた。

「申し訳ありませんが、嘘ではありません。幸い、乗員の戦死者はあまり多くは無く、海戦で生き残った乗員は艦を脱出し、大半が救助されました」
「船は沈んだけど、乗員が助かったのは不幸中の幸い……か」
省13
969: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:33 ID:EOmKTrqE0(41/63) AAS
互いにテーブルを挟み、体を向き合うようにして椅子に座ると、リリスティは持っていた紙をテーブルの上に置き、そのうちの1枚をもう1度読んだ。

「戦艦ロェリーネルスと巡洋艦ルェバルスティードが竣工した、か。正直、本土沿岸の制海権を握られた今じゃ、極寒の北洋海域で浮かべる
だけしかできないわね」
「フェリウェルド級戦艦4番艦ロェリーネルスと、マルバンラミル級巡洋艦14番艦、ルェバルスティード、竣工して出番のないままお役御免、て事か」
「シュヴィウィルグ運河の南側に出せない以上は仕方ない。作ってくれた海軍工廠の工員達には申し訳ないけど、この2隻が出来る仕事言えば、
パンスィヴィン軍港を対空火器で守る事しかできないね」
「せめて、ロェリーネルスが先の海戦に間に合っていれば……戦闘の様相も変わった……かどうかは分からないか」

ヴィルリエが肩を竦めながらリリスティに言う。

「敵のアイオワ級は、帝国海軍一の重防御を誇っていたはずのフェリウェルド級すら沈めているからね。出しても敗北と言う結果は
変わらなかったかもしれない」
省13
970: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:34 ID:EOmKTrqE0(42/63) AAS
「これは今しがた入ってきた報告だから、まだ伝えていない。とはいえ、この現状で、戦艦と巡洋艦が1隻竣工したという報告を伝えても、
レンス元帥は喜ぶかねぇ……」
「私としては、ワイバーンと竜騎士4000ずつが戦力化された、と言う報告の方が喜ぶかな。今欲しいのは、軍艦よりも航空部隊だからね」
「それについては、あたしも同感かなぁ」

リリスティの言葉に、ヴィルリエは同意しつつ、口から紫煙を吐き出す。

「とはいえ、ワイバーンが4000騎増えたとしても、今の状況では勝てる可能性は極めて低いかな。なにしろ、アメリカ海軍の使用可能空母は、
西と東を合わせて30隻以上。艦載機総数は3000機を超えるんじゃないかな」
「本当に、酷い話ね」

ヴィルリエとリリスティは、互いに溜息を吐いた。
一時は、竜母19隻を数え、アメリカ高速空母部隊を相手に、4つに組んで渡り合ったシホールアンル海軍主力も、先の海戦で壊滅し、今では見る影もない。
省13
971: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:34 ID:EOmKTrqE0(43/63) AAS
また、ヴィルリエとも付き合いはあり、3人は互いに見知った間柄でもあった。
ステハの外見は、髪は茶色の肩辺りまで伸ばした長さで、顔たちは凛とした典型的な女戦士と言った出で立ちだが、実際は勇敢そのものであり、
南大陸戦では砲兵指揮官として苦しい後退戦を経験した歴戦の軍人でもあった。

1485年1月からは、首都ウェルバンル近郊にある、シギアル軍港沿岸要塞に属している第11親衛砲兵連隊の指揮官に任ぜられた。
第11親衛砲兵連隊は、沿岸要塞直属の第61親衛砲兵師団基幹部隊の1つであり、要塞砲と共に沿岸に睨みを利かせていた。
この砲兵連隊は、試験的に女性兵を主力に据えて編成されており、技量は前にいた連隊長が徹底的に鍛えたお陰で申し分なかったが、ステハは
連隊指揮官に就任した時、実戦慣れしていない将兵を見て自分なりの方法で連隊をみっちりしごいた。
特に重視したのは、移動目標に対する正確な修正射をより早く行う事であり、ステハは例え高速の軍艦が沿岸に出現し、間断無く針路を変えようとも、
連隊の弾幕射撃範囲内に、常に捉えられるように、日夜猛訓練に励んだ。
砲兵連隊の人員構成は、その大半が10代後半から20代前半の女性兵であり、連隊副官には、民間大手のイン・ヴェグド造船商会の娘や、
省18
972: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:35 ID:EOmKTrqE0(44/63) AAS
「リリィの言うとおりだわ……」

リリスティは更に憂鬱めいた表情を顔に張り付かせる。

「窮地に陥っているのは、海軍だけじゃない。陸軍もまた、反撃部隊を包囲殲滅された末に、150万以上の軍が帝国本土南部領ごと包囲されてしまった。
補給路を断たれた今、11個軍150万の将兵が長く戦える見込みは……万に1つもないわね」
「私が聞いた話だと、陸軍は新たに動員した兵で前線を補う予定と聞いている。その数は4個軍50万……でも、中身は」

ヴィルリエは、肩を竦めながら両手を上げる。

「お察し、と言う事になる。帝国本土に残った機動軍も、新編成が済んだ部隊と、編制途上の部隊を入れても4個軍しかない。これじゃ、高度に
機動化された連合軍の侵攻を押しとどめる事は出来ないわね」
「その4個石甲軍も、質は……と言う話だからね。もはや」
省13
973: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:36 ID:EOmKTrqE0(45/63) AAS
「何があった!敵のスパイの襲撃か!?」

リリスティは航空参謀を問い質した。
先日の空襲で、帝都にスパイが侵入し、シホールアンル側の妨害行為を行ったことは記憶に新しい。
国内省の官憲隊や、軍が行方を追っているが、スパイはまだ捕まっていない。
それを知っている彼女は、そのスパイたちが、今度は上層部の高官を狙い始めたのかと思ったのだ。

「いえ、襲撃ではありません。ですが……」

航空参謀はリリスティの問いを否定したが、すぐに口ごもり、目をそらしてしまった。

「チッ!」
省13
974: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:37 ID:EOmKTrqE0(46/63) AAS
耳の感覚がなくなり、この世界から音と言う物が消えたような錯覚に陥りかける。
空気が限りなく重く、血の匂いが部屋の中に満ち……1秒が永遠の時にすら感じられる。

「………ぁ」

ヴィルリエは声を発しようとしたが、思うように出ない。

(くっ!)

腹に力を籠め、あらん限りの力を振り絞って口を開き、声を出した。
省13
975: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:38 ID:EOmKTrqE0(47/63) AAS
「なんで……なんで、こんな事に」
「……いきなりの事で、あたしも何といえばいいか」

リリスティはカーテンで閉ざされた窓に体を向ける。
ヴィルリエも、いつもの飄々とした表情は失せ、苦渋に満ちた顔を覗かせていた。

「魔道参謀、皇帝陛下に、この事を今すぐ伝えて」
「は。直ちに」

リリスティはヴィルリエに命令を下す。それを受け取ったヴィルリエは部下に魔法通信を送らせるため、執務室から退出していった。
ヴィルリエと入れ替わりに、4人の衛兵が少佐の階級章を付けた士官に率いられながら入室した。

「次官。あとは我々にお任せください」
「……そうね。あとはお願い」
省11
976: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:42 ID:EOmKTrqE0(48/63) AAS
「次官。内容はどのように?」
「今読み上げるから、心して聞いて」

リリスティは、作戦室の一同にそう言うと、遺書の内容を読み始めた。

「この手紙が読まれている頃には、私は既に息絶えている事であろう。私は、この一連の敗北によって、帝国海軍は大規模な作戦行動力を喪失した上に、
帝都攻撃を許した責任を取り、自らの一命を持って、これらの敗北を償うことにした。あとに残される諸君らには誠に申し訳ないと思うが、これもひとえに、
私の作戦指導が招いた事である。また、ここ最近は自らの体と、精神に限界を生じていると痛感する事を何度も感じて来た。特に、帝都空襲の際に、
貴重な航空戦力を、陛下の直々の命とはいえ、意見具申すら行わずに、敵機動部隊に突入させ、無為に戦力を喪失させた事は、今思うにも、ただただ、
私が陛下に“怯えている”事に原因はあれども、それ故に、勇気を振り絞らなかった末に招いた事でもある。私はこれらを踏まえたうえで、戦力の
大量喪失の責任を感じると確信する。今や、帝国の危急存亡の折、貴重な戦力をこれ以上、無下に失う事は是が非でも回避しなければならない。
特に、陛下の勅命を受けて、圧倒的優勢な艦隊を自殺的に突入させ、未来のある将兵をあたらに失わせるような事は、是が非でも避けるべきであると、
省12
977: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:42 ID:EOmKTrqE0(49/63) AAS
「海軍総司令官の後任は、モルクンレル次官を……と、レンス提督は遺書の中で申されております。事ここに至っては、海軍総司令官というポストを
空席にしたままでは全軍の士気にも影響します。次官……不本意とは思いますが、レンス提督の申されているとおり、ここは次官に全海軍の指揮を
執って貰いたいと、私は思います」
「私も同意見です」
「私もであります」

幕僚達は、リリスティがレンス元帥の後を継ぐ事に同意し始めた。
だが、彼らの言葉に対し、リリスティは戸惑いを隠せなかった。

「なぜ……私が……私は、レンス提督とは幾度も意見を戦わせ、時には憎まれ口を叩きもしている。恐らく、私はレンス提督に恨まれこそすれども、
好意的に思われている事は無いと思っていた……でも………なんで、あたしに……?」
「それは、次官の才能を、レンス提督が常に認めておられたからであると、私共は確信しております」
省10
978: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/30(金)20:43 ID:EOmKTrqE0(50/63) AAS
「しかし!このような状況下でこそ、後任は素早く決めねばなりません。それでも躊躇われるのならば、今はひとまず、総司令官代行と言う形を取り、
その間、幾人か総司令官として適任者を選びましょう。その後、この候補者の中から総司令官に任命し、着任して頂くというのはどうでしょうか」
「レンス提督のご意向に背く形ではあるが……モルクンレル次官が躊躇われるのならば、それも致し方ないと、私も思う」

それまで黙っていた、総司令部主席参謀長が口を開く。

「次官、魔道参謀の言う通り、一時的に総司令官代行に就任して頂きたいと、私は思います。その旨を皇帝陛下にお伝えし、早急に候補者を探しましょう。
私としては………第4機動艦隊のワルジ・ムク大将を候補にあげます」
「ムクか………確かに、彼なら総司令官の任を全うできるかもしれないわね」

リリスティは主席参謀長の言葉に頷きつつ、心中では

(ムクとはまた、上司と部下の関係に戻ってしまうかな)
省13
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