[過去ログ] さいたま市緑区代山しらさぎ幼稚園 (283レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
58: 2012/03/07(水)22:46 ID:3QizxNxu(1) AAS
桜美林幼稚園、明の星幼稚園について
年少での入園を考えている男児の母です。
緑区なので、近所にこの二つの幼稚園があり検討中なのですが、
桜美林幼稚園に通園している方からの情報がなく、悩んでいます。
11月の申し込みまであとわずか。
桜美林を見学したときは、そのカリキュラムの多さにびっくりし、
子どもがついていけるか心配になりました。
情報をおもちのかた、何でも結構ですので教えて頂けたらうれしいです。
59: 2012/03/08(木)00:20 ID:5Em4Sv9K(1) AAS
しらかば幼稚園 さいたま市見沼区
集団生活の中で遊びやいろいろな活動を通じて、
子ども一人ひとりの個性と想像力を引き出し、
感性にあふれ、健康で心身ともに調和のとれた発達が図れるよう、
幼稚園と保護者と地域の方々と共に連携をとり、日々見守っております。

幼児期は、健康な身体の基礎ができあがる重要な時期です。
子どもが身体を動かすことの楽しさや喜びを知ることで心身の発達が図れます。
そのため、体操専門教師による正課体操保育を週1回とり入れています。

英語は、異文化コミュニケーションの道具として、これからの日本社会に必要不可欠の道具です。
英語には、日本語にない独特の発音があります。それが聞き分けられると話すことが
省4
60: 2012/03/08(木)01:21 ID:ZGD/1DcP(1/11) AAS
O111とO157と・岡山大学インド感染症共同研究センター 竹田美文 (2011.05.18)
 
用語の混乱:病原性大腸菌とは
   そもそも大腸菌は、健康なヒトの大腸の正常細菌叢を構成する細菌の一種である。
しかし、ある種の大腸菌が乳幼児の下痢の原因になることは、1920年代から報告がある。
1940年代半ばに、主としてイギリスの乳児院において大腸菌による集団下痢が相次いで報告され、
下痢原因菌としての大腸菌の重要性が注目を集めるようになった。その頃、
デンマークのKauffmannがサルモネラ属菌と大腸菌の血清型の研究成果を発表した。
その結果、イギリスで乳幼児の下痢の原因になった大腸菌は、
Kauffmannの提唱した血清型でO55とO111に属することが明らかになり、
省7
61: 2012/03/08(木)01:22 ID:ZGD/1DcP(2/11) AAS
 ところが、1970年代になってenterotoxigenic E. coli (ETEC、毒素原性大腸菌)が、
旅行者下痢症の原因菌として大きく注目されるようになって、
わが国でも盛んに研究が始まった。この時点で、毒素原性大腸菌を、
細胞侵入性大腸菌と共に、病原性大腸菌とは全く異なる下痢を起こす大腸菌と整理をしておけば、
その後の用語の混乱が現在まで続くことはなかったであろう。しかしわが国では、行政用語として、
毒素原性大腸菌を「病原性大腸菌」の範疇に入れ、「病原性大腸菌」の中に病原性大腸菌、
細胞侵入性大腸菌、毒素原性大腸菌の3種類がある、とした。
しかも「病原性大腸菌」の中の病原性大腸菌は紛らわしいので(当然である)、
「広い意味の病原性大腸菌」と「狭い意味の病原性大腸菌」という表現が使われるようになった。
さらに後年「狭い意味の病原性大腸菌」に「腸管病原性大腸菌」という和名が当てられるようになった。
62: 2012/03/08(木)01:23 ID:ZGD/1DcP(3/11) AAS
 その後、enterohemorrhagic E. coli (EHEC、腸管出血性大腸菌) が発見され、
またenteroaggregative E. coli (EaggEC、腸管凝集性大腸菌)が別種の下痢の原因と同定されても、
同じように「広い意味の病原性大腸菌」の枠の中に分類してしまった。
 要約すると、わが国では、下痢の原因となる5種類の大腸菌、すなわち腸管病原性大腸菌、
細胞侵入性大腸菌、毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌、腸管凝集性大腸菌の5種類はすべて
「病原性大腸菌」の中の亜種であるかのごとき扱いになっている。欧米では行われていないわが国独特の分類法である。

 5種類それぞれの大腸菌が下痢を起こすメカニズムが異なり、病原性という観点からは独立した
別々の種類の大腸菌であることを考えると奇妙なことである。5種類をまとめた大腸菌の呼び名が必要ならば、
「下痢原性大腸菌」としましょうと、長年私どもは主張しているが、厚生労働省の行政用語が5種類をまとめて
「病原性大腸菌」と呼ぶことになっているので、厚生労働省傘下の衛生研究所等の現場の人たちは、従わざるを得ない。
省5
63: 2012/03/08(木)01:25 ID:ZGD/1DcP(4/11) AAS
腸管出血性大腸菌の発見

 腸管出血性大腸菌は、1982年に米国で発見された。1982年2月から3月にかけて、
オレゴン州の有名ファミリーレストランでハンバーガーが原因の食中毒が起こり、
患者の下痢便からE. coli O157:H7が分離された。しかしこの時の患者の主症状が「鮮血の下血」で、
それ以前の食中毒で観察されたことのなかった症状であることから、果たして細菌性食中毒かどうか疑いが持たれた。

 ところが同じ年の5月から6月にかけて、オレゴン州の事件の原因となったファミリーレストランと
同じチェーンのミシガン州の店で、ハンバーガーが原因で食中毒が起こった。そして患者下痢便だけでなく、
ハンバーガーの材料に使ったひき肉からもE. coli O157:H7が分離された。そして、
新しい下痢原因大腸菌 enterohemorrhagic E. coli(腸管出血性大腸菌)としてNew England J. Medicine に報告された。

 発見後間もなく、腸管出血性大腸菌がVero細胞に毒性を示すVero毒素を産生することをカナダの研究者が発見し、
省3
64: 2012/03/08(木)01:25 ID:ZGD/1DcP(5/11) AAS
Vero毒素(志賀毒素)

 明治30年(1887年)の細菌学雑誌(現在の日本細菌学会雑誌)に掲載された志賀潔の赤痢菌発見論文には、
赤痢菌が産生する毒素の記載がある。現在の志賀毒素は、既に赤痢菌発見の際に発見されていたことになる。

 ある種の大腸菌が、赤痢菌の産生する志賀毒素と免疫学的に交差をする毒素を産生するということを最初に報告したのは、
米国の女性科学者Alison O'Brienで、1980年代の初頭である。そしてこの毒素を
Shiga-like toxin(SLT, 志賀毒素様毒素)と呼んだ。いっぽうカナダのKonowalchukは、O'Brienより早く、
1977年に、ある種の大腸菌がVero細胞に毒性のある毒素を産生することを報告し、Vero toxin (VT, Vero毒素)と名付けた。

まもなくSLTとVTが同じ毒素であることが分かり、またShiga-like toxinという呼び名をShiga toxinとすることに
研究者達が合意した。しかし今もなお、カナダを始めかつての大英帝国圏の研究者はVero毒素と言う呼び名を捨てていない。
省4
65: 2012/03/08(木)01:26 ID:ZGD/1DcP(6/11) AAS
腸管出血性大腸菌の定義

 腸管出血性大腸菌とはVero毒素=志賀毒素を産生する大腸菌のことである。
Vero毒素(志賀毒素)を産生しない大腸菌は腸管出血性大腸菌ではない。

 腸管出血性大腸菌の血清型はO157とO111に限定されているわけではない。
わが国では他にO26の分離頻度が多い。分離頻度が低い腸管出血性大腸菌の血清型を列挙すると、
O1, O2, O18, O103, O114, O115, O118, O119, O121, O128, O143, O145, O165など数多い。
諸外国の分離例を含めると、血清型の数は40~50種類、あるいはそれ以上になるであろう。
ちなみに現在、大腸菌の血清型は180種類余り確認されている。血清型は疫学マーカーとして極めて重要であるが、
繰り返しになるが、腸管出血性大腸菌の正式代名詞にはならない。なお疫学マーカーとしては、
省1
66: 2012/03/08(木)01:27 ID:ZGD/1DcP(7/11) AAS
菌の呼び名

 細菌の学名は、国際的な命名規約があり、リンネの二名法に従って属名と種名で呼ぶことになっている。
記載方法も属名は大文字で始まるが、種名は小文字で始まり、すべてイタリック体と決まっている。
ところが通俗名については国際的にも国内的にも決まりがない。enterohemorrhagic E. coli(和名:腸管出血性大腸菌)
という呼称は、1982年の発見時に提案されているが、いっぽうにおいて、上述の毒素の呼び名に2種類あることと対応して、
国際的には主として米国の研究者はShiga toxin producing E. coli(和名:志賀毒素産生性大腸菌)、
カナダやオーストラリア等の旧大英帝国圏の研究者はVero toxin producing E. coli(Vero毒素産生性大腸菌)と呼んでいて、
お互いに譲らない。3-4年に1回開かれる国際学会の正式名までが "International Symposium and Workshop on Verocytotoxin
(Shiga-like Toxin)-Producing Escherichia coli (VTEC) Infections"と、何ともややこしい。

 わが国ではenterohemorrhagic E. coli(腸管出血性大腸菌)という呼称が定着しているが、Shiga toxin producing E. coli
省1
67: 2012/03/08(木)01:28 ID:ZGD/1DcP(8/11) AAS
 
2種類のVero毒素

 Vero毒素にはVT1とVT2の2種類がある。上述のKonowalchukとO'Brienが報告したのはVT1である。
VT1は一次構造が志賀毒素と同一である。VT2は、VT1との一次構造のホモロジーは約60%で、
免疫交差反応は殆どない。なおVT2には、アミノ酸残基が1~数個異なる変異毒素が数種類報告されている。

 腸管出血性大腸菌には、VT1のみを持つ菌、VT2のみを持つ菌、VT1とVT2の両方を持つ菌がある。
ヒトに対してはVT2の毒性がVT1より強いことから、VT2を産生する菌の感染の場合の臨床症状がより激しい。

 余談になるが、志賀毒素とVT1との一次構造が同一であるという研究には、少々込み入ったいきさつがある。
当時私たちは、VT1の一次構造解析を、大阪大学蛋白質研究所の下西康嗣教授(現大阪大学名誉教授)にお願いして、
アミノ酸配列を決める方法で挑戦した。ほぼ全配列が決まった頃、米国の研究者が塩基配列の解析結果から一次構造を発表した。
省6
68: 2012/03/08(木)01:29 ID:ZGD/1DcP(9/11) AAS
 VT2の発見も、私たちはpriority争いに負けた。余談を続ける。私たちがVT2の存在に気がついたのは、
私が1983年初めに阪大微研から東大医科研に移って間もなくの頃だった。
まだ日本で腸管出血性大腸菌を研究対象とする研究者が殆どいない当時,
研究室の立ち上げに新しい研究テーマとして取り組むことにした。当時米国では、
次々と腸管出血性大腸菌感染症の患者が発生しているとの情報があったので、日本でも患者が発生するに違いないと思い、
大阪府立公衆衛生研究所(当時)の塚本定三博士に、抗O157血清と抗H7血清を調整してもらい、
在京の病院勤務の検査技師に配布して分離を試みるようお願いした。間もなく、感染症病棟のあるB病院に
「鮮血の下血」を主症状として緊急入院した患者から、佐久一枝さんがE. coli O157:H7を分離した。
早速分離菌がVero毒素を産生することを確認したものの、Vero毒素活性が志賀毒素の抗体で全く中和されないことがわかった。
新しいVero毒素(VT2)の存在を示す成績であった。
省4
69: 2012/03/08(木)01:30 ID:ZGD/1DcP(10/11) AAS
Vero毒素の作用機序

 Vero毒素は、分子量約30,000のAサブユニット1分子と分子量約7,000のBサブユニット5分子から構成されている。
Aサブユニットは、RNA N-glycosidase活性により動物細胞の蛋白合成を阻害する働きがあり、Bサブユニットは、
細胞のレセプターであるグロボトリオシルセラミドへの結合を担っている。

 かねてから、志賀毒素の作用機序と植物毒素Ricin(ヒマの種子から抽出した蛋白性の猛毒)の
作用機序が類似していることが分かっていた。1987年に山梨医科大学の遠藤弥重太博士(現愛媛大学名誉教授)が、
Ricinの作用機序がRNA N-glycosidaseであると発表したのを知って、志賀毒素、
VT1およびVT2の作用機序の研究を遠藤博士と五十嵐一衛博士(現千葉大学名誉教授)にお願いした。
   その結果、志賀毒素も2種のVero毒素も作用機序がRicinと同じで、毒素のAサブユニットにRNA N-glycosidase活性があり、
しかもその作用は極めて特異的であることがわかった。すなわち、動物細胞リボソームの60S亜粒子由来の28SリボソーマルRNAを基質とし、
省3
70: 2012/03/08(木)01:33 ID:ZGD/1DcP(11/11) AAS
腸管出血性大腸菌はどこから来るのか

 腸管出血性大腸菌は牛の腸管内に生息していて、牛には病原性を示さない。
牛以外にも羊などの反芻動物の腸管内にも生息しているが、わが国の腸管出血性大腸菌感染症の感染源はほとんどが牛と考えて良い。

 わが国の牛の汚染調査の成績も報告されていて、例えば、2004年7月から2006年4月までの間、
7府県の屠場に搬入された牛1,025頭のO157汚染率は14.4%であった、またO26についても1.5%という報告がある。

 そもそもわが国には、腸管出血性大腸菌が土着していたとは思われない。かつて京大在籍中の1990年前後、
滋賀県の複数の小規模牧畜農家の牛の腸管出血性大腸菌の汚染状況を調べたことがある。
牧場によって汚染率が100%か0%と歴然としていた。ある時、1ヶ月前までは0%であった牧場の牛すべてが
(10数頭)が全部陽性に転じたので、牧場主の聞き取り調査をしたところ、この間に米国からの輸入種牡牛を入れたということだった。

 市販牛肉のO157汚染調査も発表されている。2006年の堺市の大流行がまだ終息していない8月、
省4
71: 2012/03/08(木)08:36 ID:r4voU5iJ(1/7) AAS
 しかしながら、その後の事情は全く異なっているという証拠がある。
すなわちわが国の国産牛肉の汚染が広がっているとの証拠がある。
BSEが大きい問題となって米国産牛肉が全面輸入禁止になったのは、2003年である。
2004年2月には在庫が全く無くなったという。私たちはわが国の腸管出血性大腸菌感染症患者が減ると信じた。
初期のように、米国からの輸入肉の腸管出血性大腸菌による汚染が、わが国の腸管出血性大腸菌感染症患者発生の
原因であるとするならば、当然である。部分的輸入再開が2006年9月であるから、少なくとも2004年と
2005年の患者数は減少する筈である。しかし、わが国の腸管出血性大腸菌患者数を年次毎に示した統計(表1)によると、
私たちの期待は裏切られた。2004年と2005年に患者数減少は認められない。国産牛肉が原因としか考えられない。
72: 2012/03/08(木)08:37 ID:r4voU5iJ(2/7) AAS
わが国の過去の腸管出血性大腸菌食中毒事例

 わが国の腸管出血性大腸菌食中毒の最初の事例は、1986年に松山市の乳児院で起こった事例で、
1名の犠牲者が出た。VT1産生性のO111が原因菌として分離された。この事例は報道でも取り上がられることなく、
私たちの感染症学会等での発表も余り大きく注目されなかった。

 その後、症例数は多くはなかったが、散発例の報告があり、死亡例もあった。大きく注目を集めたのは、
1990年に発生した浦和市のしらさぎ幼稚園でのO157が原因の集団事例である。園児が2名、
発生早々に死亡したこともあって、マスコミの報道が過熱した。しかも原因が園内の井戸水と結論され、
厚生省(現厚生労働省)が全国の井戸水調査をするという事態にまでなった。この時点で、
腸管出血性大腸菌感染症の感染源は「牛」ということがLancetの総説にも報告されていたので、
「井戸水が腸管出血性大腸菌で何故汚染されたかを追求することが必要であって、全国の井戸水調査などは極めてナンセンス」と
省4
73: 2012/03/08(木)08:37 ID:r4voU5iJ(3/7) AAS
 1996年の堺市の学校給食が原因のO157集団食中毒は、患者数が1万人を超え、死者が13人に達するわが国のみならず、
世界でも前例のない大規模な食中毒事件であった。原因食材は"カイワレ大根"であることが疫学的研究調査で証明されたが、
「菌が分離されていない」という理由で一般社会では認められなかった。そればかりか、後にカイワレ業者に訴えられた厚生省は、
最高裁判所においても敗訴した。私は、学問が司法に屈した歴史的出来事であったと、今でも思っている。

 堺の事例の原因がカイワレ大根であることが、ひょんなことから、翌年の春実証された。1997年の3月、
名古屋から東海地方へかけて、カイワレ大根を原因食材とするO157食中毒の広域流行があり死者も出た。
各地の分離株が同一クローンであることを実証するため、国立小児病院小児医療研究センター(当時)の
感染症部(部長・竹田多恵)が分離菌のPFGEを調べた。コントロールの菌株に研究室に保存していた前年の堺の流行株を選んだ。
結果が出て驚いた。堺の流行株のPFGEパターンが、東海地方で流行中の菌株のPFGEパターンと全く同一であった。
省6
74: 2012/03/08(木)08:38 ID:r4voU5iJ(4/7) AAS
腸管出血性大腸菌感染症の原因食材は生肉ないしは加熱不十分の牛肉である

 しらさぎ幼稚園の事件にしても、堺の事件にしても、O157は牛由来であることを証明出来ず、
当時すでに米国では学会の常識になっていたことを、
広く消費者に知らせることが出来なかったことを、今でも後悔する。

 しかしその後、生肉ないしは加熱不十分の牛肉を原因食とする腸管出血性大腸菌感染症は集団事例も散発事例も毎年のように起こっている。
例えば平成13年(2001年)春、千葉県を中心にして発生した有名メーカー製造のローストビーフを原因とするO157食中毒は、
患者が1都6県にまたがって200名以上に及び、報道もかなり大掛かりであった。しかもこの事件の場合、ローストビーフに使った輸入肉からO157が検出された。

 2010年の東京都の感染症動向調査によると、腸管出血性大腸菌感染症患者175人のうち、原因食材が分かった84人中、
生レバー、ユッケ、半生肉などの牛肉であるのが63人(75%)であった。

 2009年10月13日のネット上で非常に参考になる記事を見つけた。タイトルは「ハンバーガーの是非めぐり激論、
省9
75: 2012/03/08(木)08:39 ID:r4voU5iJ(5/7) AAS
感染菌量

 腸管出血性大腸菌の感染菌量は極めて少なく、10個とも数十個ともいわれている。
コレラ菌や腸炎ビブリオ等が100万個とも1000万個ともいわれているのに比べると、
著明な差である。ビブリオ属菌は酸に弱く、感染した菌が胃酸でほとんど死ぬが、
腸管出血性大腸菌は耐酸性遺伝子の存在が確認されていて、胃酸に抵抗するため感染菌量が少ないと説明されている。

臨床症状

 潜伏期は比較的長く、通常3~5日であるが、1週間以上の場合も珍しくない。
初期の症状は水溶性の下痢と軽度の発熱であるが、やがて激しい腹痛、頻回の血便を訴える。
鮮血の下血状態になると出血性大腸炎と診断される。

 重症患者の約10%は数日から1~2週間後に溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する。
省5
76: 2012/03/08(木)08:40 ID:r4voU5iJ(6/7) AAS
診断法

 腸管出血性大腸菌感染症と診断するには、患者の下痢便から大腸菌を分離し、
分離した大腸菌がVero毒素を産生することを免疫学的方法で調べるか、
分離菌がVero毒素遺伝子を持っていることをPCRなどによって検査し、確認することが必要である。
分離菌の血清型の同定のみでは確定診断にならない。

 問題はHUSを発症した時点では、便中に腸管出血性大腸菌は排泄されていないことである。
Vero毒素あるいはO157抗原に対する血中抗体を検査することで診断が出来るが、試薬の入手が容易でなく術式も煩雑なため、
検査が行われないことが多い。そのため、HUS患者を腸管出血性大腸菌感染が原因であると診断されない傾向がある。

治療法

 治療に関しては、平成9年(1997年)8月に「腸管出血性大腸菌感染症の診断治療に関する研究班
省11
77: 2012/03/08(木)08:42 ID:r4voU5iJ(7/7) AAS
予防法

 食中毒の予防の原則は、「付けない、増やさない、殺す」である。食材に食中毒原因菌(腸管感染症菌)を付着させない、
付着しても増やさない工夫をする、そして付着し増殖しても殺す、という3原則である。しかし、食中毒の種類によっては、
この3原則が通用しない場合がある。今回のユッケ食中毒の場合がそれに当てはまる。屠場で腸管出血性大腸菌が付着した肉が流通した場合、
流通過程では低温保存が原則であろうから付着した菌が大幅に増えることは無いと考えられる。とすると「殺す」以外に予防法は無い。
しかし、消費者が「生で食べる」という「食習慣」ないしは「好み」を優先する限り、予防は不可能である。とりわけ、
腸管出血性大腸菌の場合、上述の感染菌量が極端に少ないことを考えると、「生で食べる」ことの危険性は明白である。

 私は、食中毒予防の原則に、「付けない、増やさない、殺す」に加えて「食べない」を加えることを提案する。
1-
あと 206 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.013s